しげよし問題の全体像に迫る 加盟店・従業員・取引先証言から浮かぶ共通構造を検証
仕出し弁当フランチャイズ「しげよし」を巡っては、加盟店オーナーとの訴訟や元従業員の証言など、さまざまな問題が明らかになっている。ウェルネスデイリーニュース編集部では、加盟店、元従業員、取引先事業者らへの取材と裁判資料の確認を重ねてきた。その結果、それぞれ独立したトラブルに見える事案の背後に、共通する構造が存在する可能性が浮かび上がってきた。本稿では、これまでの取材で確認できた事実を整理するとともに、今後の検証の視点について報告する。
加盟店証言から見えた共通点
もちろん、これらは現時点ですべてが事実として確定したものではない。また、編集部では寿美家和久および関係者に対しても継続的に見解を求めている。しかし、互いに接点のない複数の関係者が、類似した経過を語っている点は看過できない。
加盟店への取材では、加盟前に示された事業計画や収支シミュレーション、ロイヤリティ、販促支援などについて、実際の運営との間に大きな隔たりがあったとする証言が相次いでいる。
ある加盟店は、契約前に高い収益性を示す営業資料を提示され、売上予測やロイヤリティの説明を受けたという。しかし、営業開始後は想定していなかった各種手数料が発生したと主張している。また、販促支援や受注見込みについても、説明どおりには実現しなかったとしている。
別の加盟店からも、加盟金やIT導入補助金を巡る説明、本部からの売上金支払いなどについて、類似する経過が語られた。編集部が確認した裁判資料では、売上金や補助金などを巡る紛争が実際に訴訟へ発展し、一部では加盟店側の請求が認められている。
取引先や元従業員にも広がる紛争
さらに、問題は加盟店だけにとどまらない。
元従業員は編集部の取材に対し、給与未払いなど社内で発生していた問題について証言している。また、別の取引先事業者は、本部から弁当製造・配送を依頼され、代行業務を完了したにもかかわらず代金が支払われなかったとして、支払督促や債権差押えなどの法的手続を進めている。
編集部が確認した裁判資料によれば、この取引先事業者は支払督促を経て債権差押命令を申し立てている。第三債務者となった賃貸人は裁判所に対し、寿美家和久との賃貸借契約が継続していることや、未払賃料元金が約417万円あることなどを陳述している。これらは裁判手続の中で提出された資料であり、編集部でも内容を確認した。同事案については明日、詳報する予定だ。
こうした個々の事案だけを見ると、それぞれ独立したトラブルにも見える。しかし、取材を続ける中で浮かび上がってきたのは、「契約時の説明と実際の運営との間に認識の違いがあった」とする加盟店の証言、「売上金や代金が支払われなかった」とする加盟店や取引先の証言、さらに「給与未払いがあった」とする元従業員の証言など、異なる立場の関係者から類似した問題提起が相次いで行われている点だ。
全体像の解明へ取材継続
編集部では現在、複数の加盟店オーナー同士の情報交換も始まっており、それぞれが加盟時の説明や契約後の経過を照合している。現段階で編集部が結論を導くことはできないが、個別のトラブルとして片付けるのではなく、共通する構造が存在するのかという視点から検証を進める必要があると考えている。トラブルを巡る数多くの事例を得ることが、問題の本質を探る上で一層有益であることはいうまでもない。
寿美家和久の小清水代表は関係者の一部に対して、「寿美家和久は潰した」と語っているという。しかし登記簿は残っている。それに対して同氏は記者に、「会社を正式に清算するための費用もなく登記が残ったままになっている」などと告げている。
一方で、小清水氏は記者に対し、「子供もいる。いじめが心配」などと家族への影響を懸念する考えも示している。他方、複数の関係者からは異なる説明が寄せられている。
問題発生の経緯については、「東京や大阪の一部フランチャイズ店が相次いでドタキャンや注文キャンセルを行うようになった」と説明している。また、複数の情報提供者によれば小清水氏のいうことは「約束が守られたことはない」、「許せない」などの声が絶えない。
小清水丈久とは何者なのか、編集部では、今後も小清水氏への取材を含め、一連の経緯について検証を続ける。
【田代 宏】
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