ユニアル、次の100年へ クマ笹研究軸にペット・海外市場を開拓
㈱ユニアル(東京都板橋区、原高明社長)は昨年、創業100周年、法人設立20周年を迎えた。クマ笹を中心とした北海道由来素材の研究開発を軸に、健康食品原料の販売やOEM事業を展開。近年はペット市場や海外市場への展開、大学との共同研究、地域との連携など、新たな領域への取り組みを進めている。
クマ笹の機能性研究を推進
主力のクマイザサ由来原料では、機能性表示食品制度への対応を見据えた研究を進めてきた。クマイザサ由来ホロセルロースを機能性関与成分とした青汁素材では、PRISMA2020に準拠したシステマティックレビュー(SR)を基に、「便通改善・整腸・便臭低減作用」に関する機能性表示食品の届出実績を持つ。
原英郎取締役副社長(=写真)は、「従来のヘルスクレームが通りにくくなった一方で、科学的根拠や適合性をしっかり示すことで突破できる時代になっている」と話す。クマ笹についても、伝統素材にとどまらず、エビデンスに基づいた「メイド・イン・ジャパンハーブ」として再評価していく考えだ。
ペット向け市場にも進出
現在、力を入れている分野の1つがペット市場である。クマイザサ濃縮エキスを活用した口腔ケアや整腸領域への展開を進め、犬を対象とした便臭、口臭に関する試験データも蓄積している。
レンタル犬を用いたクロスオーバー試験では、クマイザサ濃縮エキス末を投与した結果、専門試験官による官能評価で口臭、便臭の改善を確認。糞便中ではフェノール類やインドール類といった腐敗産物の低減傾向、酪酸、プロピオン酸、酢酸など短鎖脂肪酸の増加も認められた。
腸内菌叢解析ではPrevotella属の増減も確認され、同社は「便臭・口臭低減の背景には、腸内細菌叢への作用がある可能性がある」とみている。
原副社長は、ペット市場について「人向け市場とは異なり、使用者と摂取者が異なる点が特徴」と指摘。飼い主の主観や獣医師の知見に加え、安全性への信頼感も重要になるとの見方を示す。今後、伴侶動物向け素材としての可能性をさらに広げていく考えだ。
大学との共同研究、海外展開も
産学連携では、北海道大学、同志社大学など複数の大学と共同研究を行っている。昨年には北海道大学から「北大発スタートアップ認定企業」に認定された。
原副社長は大学との連携について、「大学は普遍性や再現性、グローバルなエビデンスへの貢献を重視する。一方、企業は事業化やスピード感を重視する。その違いを初期段階で擦り合わせることが重要」と説明する。
地方自治体との連携にも取り組み、企業が地域にビジネスを持ち込み、自治体が人材定着を支援する協働モデルを模索している。
海外では東南アジアを中心に日本素材への関心が高まっているといい、特に美容・アンチエイジング領域で美白や肌改善に関する問い合わせが増えている。クマ笹に加え、紫菊花など日本独自の食文化を背景とした素材提案にも力を入れる。
「健康理念」は変えず
創業100年を迎え、原副社長は「売るものや売り方、売る場所は変わっても、創業者が掲げた健康理念だけは変えてはならない」と話す。その上で、科学的エビデンスや品質管理、規制対応など、理念を実現するための手段は進化させる必要があるとの考えを示した。
エビデンス重視の流れが強まる中、原料メーカー、OEMメーカー、販売会社のいずれにおいても説明責任がより重要になるとみており、伝統素材と科学、地域文化と海外市場を結び付けながら次の100年を見据える。
<COMPANY INFORMATION>
所在地:東京都板橋区仲宿63-10(本社)
北海道札幌市北区北21条西11丁目
北海道大学 北キャンパス総合研究棟内
(北海道生物資源イノベーションセンター)
TEL:03-5248-7566
URL:https://www.unial.info
E-mail:info-unial@unial.co.jp
事業内容:健康食品の原料販売、OEM受託
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