しげよし加盟店オーナーが証言 売上金未払いと補助金トラブル、加盟店が抱える苦悩とは
仕出し弁当フランチャイズ「しげよし」の加盟店オーナーであるM氏がこのほどウェルネスデイリーニュース編集部の取材に応じ、本部との間で生じた売上金未払い問題や補助金を巡るトラブルについて語った。
編集部が確認した契約書や関連資料によると、M氏は開業時に多額のシステム導入費を負担して加盟した。その後、本部から支払われるべき売上金の入金遅延や未払いが発生したほか、補助金を巡る問題も生じ、法的手続に発展したという。
しかしM氏が取材で強調したのは、金銭面の問題だけではなかった。
加盟店が関与していない注文についても、利用者から問い合わせや苦情を受けることがあり、地域で営業を続ける店舗として信用面で大きな負担を感じてきたという。
加盟時に魅力を感じた理念
M氏が加盟を決断した背景には、ブランドが掲げる理念への共感があった。
当時の資料によると、「しげよし」は「かけがえのないひとときのために、ご期待以上の品質を」をブランドステートメントとして掲げていた。
また、人と人とのつながりや日本の食文化を大切にする理念を打ち出しており、M氏はそうした考え方や事業モデルに魅力を感じたという。
加盟に際しては、本部が開発したシステムの導入費用として数百万円規模の負担が必要だった。
契約書では、この費用について原則として返還しない旨が定められていた(第18条「HANDSシステム導入・設定費用」)。

補助金を巡る認識の違い
編集部が確認した付帯契約書には、本部と加盟店が共同で申請する補助金についての取り決めも盛り込まれていた。M氏によると、加盟当時は補助金の活用も前提として説明を受けていたという。
しかしその後、補助金申請は採択に至らず、返金の考え方を巡って双方の認識に違いが生じた。
この問題は後に法的手続の中でも争点の1つとなった。
M氏によると、営業開始後しばらくして、本部から支払われるべき売上金の入金遅延や未払いが発生するようになった。
編集部が確認した資料には、本部側が未払い金について支払計画を示した文書も含まれていた。 しかし、その後も予定どおりの支払いには至らなかったという。
M氏は、「支払予定が変更されることが繰り返され、不安が大きくなった」と振り返る。
法的手続へ
最終的にM氏は法的手続に踏み切った。
請求内容には、未払いとなった売上金や補助金を巡る問題のほか、本部側が控除したとされる各種手数料などが含まれていたという。
M氏によれば、請求は認められたものの、問題は現在も完全には解決していない。
「結果が出ても、それだけですべてが解決するわけではありませんでした」 M氏はそう話す。
加盟店が苦情の受け皿に
M氏が特に強い問題意識を示したのは、消費者対応だった。
取材によると、過去には、しげよし経由で注文した利用者が店舗を訪ねてきたことがあったという。
その利用者は注文に関するトラブルについて説明を求めていたが、M氏の店舗は当該注文に関与していなかった。
それでも利用者から見れば、ウェブサイトに掲載されている加盟店の1として認識される。
M氏は、「加盟店は地域で営業している。信用を失うことが最もつらい」と語る。

※「しげよし」の公式WEBサイト内に記載のある店舗には、実際には稼働していない店舗が多数含まれる。
加盟店が抱える問題は、売上金や契約だけではない。利用者との信頼関係にまで影響が及びかねない点に、この問題の深刻さがある。
「本部はまず、消費者への弁済を真っ先に行うべき」M氏は語気を強める。
またM氏は、今回の取材を受けた理由について、「自分だけの問題として終わらせたくない」と語る。これまで取引先や利用者、加盟店関係者などからさまざまな声を聞いてきたと言い、「同じような立場で困っている人がいるのであれば、情報を共有し、実態を把握できる場が必要ではないかと感じている」と話す。
その上で、「今後、同様の経験をした加盟店や関係者の声を集めるため、被害者の会のような組織作りも検討したい」と述べた。
M氏は、「まずは消費者への対応と問題の解決が優先されるべきだが、同じような問題が繰り返されないためにも、事実関係を共有できる場が必要だと考えている」と話している。
【田代 宏】
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