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サプリの定義、私たちはこう考える 【特集:サプリの定義】業界団体・消費者団体・有識者、交差する多様な声

 業界団体、消費者団体、そして有識者らは、サプリメントの定義をどう考えるのか。また、消費者庁が提示したサプリの定義案をどう受け止めているのだろうか。対面での聞き取りや書面回答、アンケートで得られた見解や意見を以下にまとめる。とてもではないが一つには括れない多様な声が聞かれた。全4回シリーズの最終回は、消費者団体の声。

 ウェルネスニュースグループはサプリメントの定義を巡るアンケートを消費者団体に対して実施。サプリの定義や製造管理(GMP)のあり方について、消費者庁の食品衛生基準審議会新開発食品調査部会のヒアリング(2026年2月)を受けた主婦連合会(主婦連)、(一社)全国消費者団体連絡会(全国消団連)のほか、(特非)日本消費者連盟(日消連)の3団体が回答を寄せた。質問事項は全11項目。主な質問と回答をピックアップする。

剤形は重要な要素 「生理機能の調節」削除を

主婦連合会

 まず、「『サプリメント』の定義は必要だと考えるか」を尋ねた。3団体すべてが「必要」と回答。その理由について、全国消団連は「何がサプリメントなのかを明確にして、消費者が誤認せずに選べるようにするため」、主婦連は「法規制を導入するのであれば定義は必要」、日消連は「剤形のサプリメントは大量摂取につながりやすいため、規制が必要」とそれぞれ答えた。

 「『サプリメント』は何を指すべきか」も尋ねた。定義に関わる質問。3団体とも「錠剤・カプセル等の剤形」や「濃縮・抽出」を重視する姿勢を示した。全国消団連は、サプリとは「健康の保持増進をうたって販売されるもの」だとした上で、「錠剤・カプセル等の剤形、濃縮・抽出、日常食品と異なるもの」と答えた。主婦連は「一般食品や医薬品と明確に区別されるもの」と回答。日消連は「通常の食品よりも保健機能成分を多く含み、過剰摂取に結び付きやすい食品として、できるだけ広く定義すべき」と主張した。

 また、「サプリメントをどのように位置付けるべきか」も尋ねた。「剤形」や「機能」など4項目について聞いたところ、剤形について、全国消団連は「特定の栄養素や成分を濃縮したもので、医薬品でなく一般の食品でもないものがサプリメント」、主婦連は「重要な要素である」、日消連は「カプセルや錠剤などは剤形だけで規制対象とすべき、粉末・ドリンク・グミ等は成分で判断されるべき。通常の食品のような他の剤形でも成分によって対象とすべき」とそれぞれ答えた。

 機能に関しては、全国消団連は「訴求機能では定義しない」とし、「機能や効果があってもなくても、健康の維持・増進に役立つとうたっているものをサプリメントの定義に含めるべき」と回答。主婦連は「(機能は)定義に関わるとは考えない」と答えた。一方で、日消連は、機能を「定義に含めるべき」だとしつつ、「機能性を表示する食品は、虚偽表示でなければ何らかの成分含有を根拠としていると考えられるため規制対象とすべき」と主張した。

医薬でも一般食品でもない 健康維持等うたえばサプリ

(一社)全国消費者団体連絡会

 ところで、消費者団体は、サプリが定義付けられることをどう考えているのだろうか。

 「定義の導入により最も懸念されること」を尋ねたところ、全国消団連は「懸念に結び付く前提で導入が検討されているわけではないと考えるため、思い当たらない」としたのに対し、主婦連は「きちんとした定義がされないままサプリメントを追認する方向で施策が導入されると、誤認や混乱が起きることが心配」と回答。日消連は、「紅麹事件の教訓を踏まえて健康食品全体を規制するようにしなければ、経済優先のアベノミクスで作られた機能性表示食品制度のように、かえって健康食品に国のお墨付きを与えるような形になって、被害が拡大することを懸念する」と答えた。

 「定義ができた場合の消費者メリット」についても尋ねた。その結果、全国消団連は「製品が適正に管理されていると認識できる。サプリメントである以上、注意事項を守るべきであると分かる」、主婦連は「規制の対象に入ることになり、消費者の選択に寄与する」とそれぞれ回答、一定のメリットを認めた。対して日消連は「メリットがあるかわからない」。「安全性が確保され、被害が防止されるようにならなければ、制度見直しは無意味であり、かえって事態を悪くする」とした。

 また、消費者庁が提示した定義の案に対する見解を求めた。「サプリの目的について、『通常の食事による栄養摂取または生理機能の調節を補助することが目的とされる食品』」とすることに賛成か反対かを問うた。

 その結果、全国消団連は賛否を明示しなかったものの、「消費者には理解しづらい表現」と回答。主婦連は「『生理機能の調節を補助』は目的から削除すべき」と主張した。日消連は、「『補助すること』という定義は曖昧で、機能性表示食品やいわゆる『健康食品』の規制につながらない恐れがある」との見解を示した。

できるだけ広く定義を 「補助する」があいまい

(特非)日本消費者連盟

 そして最後の設問は、「サプリメントとは何か」。一言で表してほしいと求めたところ、全国消団連は「そもそも一言で表すことがむずかしい」とした上で、「食事で足りないものを補うため、または健康に良さそうと期待して、消費者が身近な手段として選択し摂取するもの」だとした。

 主婦連は「一般消費者にとっては不要な食品で、摂取には注意が必要。成分名や含有量を確認する必要があり、薬との飲み合わせや多種類・多量な摂取による健康被害、病気の治癒の遅れや悪化等まで注意すべき食品でありながら、安易な摂取が広がり過ぎていないか」との懸念を表明した。

 そして日消連の回答は、「定義次第で変わる。健康食品を規制する枠組み」だった。 

(『Wellness Monthly Report』2026年6月号より転載。了)

【編集部】

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