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新規定、きょう完全適用 【機能性表示食品】制度の信頼性向上へ、GMP遵守義務化と容器包装表示の見直し

 2024年の小林製薬「紅麹サプリ」による健康被害問題を受け、信頼性向上に向けて講じられた機能性表示食品制度の見直し策がきょう1日、完全適用となる。容器包装の表示事項・方法の見直しと、錠剤やカプセル剤などを対象とするGMP(適正製造規範)遵守義務化の規定に対する2年間の経過措置期間が、きのう8月31日に終了。その直前の同27日、消費者庁の堀井奈津子長官が定例記者会見の冒頭で機能性表示食品制度について言及し、9月1日以降に製造される製品に新たな規定が適用されることを改めて周知した。

2年間の経過措置が終了

 機能性表示食品制度の見直しを巡っては、従前のガイドライン(通知)に基づく制度運用が抜本的に見直された。2024年8月、食品表示法の規定に基づく食品表示基準の改正が公布され、9月に施行。制度の信頼性向上に向けた新たな規制をはじめ、以前からのルールの多くが、法的な拘束力を持つ法令や告示に位置付けられた。

 健康被害情報の報告義務や、届出内容や遵守事項に関する定期的な自己点検報告など、新規定の大半が25年4月までに適用されていたが、表示の見直しとGMP義務の規定に関しては、届出者をはじめとする事業者が対応準備を行うための2年間の経過措置が取られていた。

 医薬品の製造管理や品質管理を参考にしたGMP基準の遵守義務は、表示責任を担う届出者が負う。対象範囲は、機能性表示食品のうち、天然抽出物などを原材料とする錠剤やカプセル剤などの形状(サプリメント形状)の加工食品の製造・品質管理工程に限定される。小林製薬「紅麹サプリ」健康被害問題の根本的な原因と見られている、原材料の製造・品質管理工程に対するGMP義務化は見送られた。法令上、原材料が規格に適合しているかなどの確認は、最終製品製造工場での原材料の受け入れ工程に委ねられる。

 日本で加工食品にGMPが義務付けられるのは、2018年の食品衛生法改正で制度化された指定成分等含有食品に続く2例目だ。今後、食品衛生法制上で定義される「サプリメント」のうち、錠剤やカプセル剤などに対してもGMP遵守が義務付けられる見通し。

 また、表示の見直しについては、「機能性表示食品」である旨を容器包装の主要面の上部に枠で囲んで表示し、その近接部に届出番号を記載することが義務付けられるなど、「商品情報を正しく伝える」ことを目的に、表示事項と表示方法が大きく見直された。消費者庁の堀井長官は8月27日の会見で、この見直しについて、届出番号を消費者庁ウェブサイトに入力すれば商品の詳細情報を把握でき、「消費者の皆様の商品選択等にお役立ていただける」との考えを述べた。

 それぞれ適用は、9月1日以降に製造・加工・輸入されるものから。8月31日までに製造された製品は新規定に未対応であっても、9月1日以降の販売継続が法令上可能。このため、しばらくの間は従来の表示事項・方法のままの商品と、新しい表示の商品が混在することになる。消費者の混乱を避けるためにも、届出者には出来るだけ早い切り替えが求められそうだ。

GMP「概ね遵守」を確認

 堀井長官は会見で、GMP義務対象食品の国内製造・加工施設のGMP実施状況も説明した。経過措置期間中、同庁の専門チーム(GMPチーム)が全国約240の製造・加工施設を順次訪問し、GMP実施状況の確認・助言を行ってきたが、会見時までに、概ね遵守されていることを確認できたという。今年3月末時点では、約3割の施設がGMP体制の構築途上であったが、4月以降にGMPチームがフォローアップを進めていた。

 ただ、8月末までに製品の製造等が行われなかったため、確認・助言の主目的の1つであった製造記録等の確認を行えなかった施設が一部あるという。これらの施設については引き続き確認やフォローアップを続け、「最終的に9月に至るまでの状況はどうだったかは追って伝えたい」とした。

 また、GMPを巡る9月以降の消費者庁の取り組みについて、「引き続き、専門チームによる対象施設の訪問等を行い、GMPの運用に係るフォローアップや、新規届出の施設におけるGMPの実施状況の確認を行っていく」と述べた。その上で、GMP基準遵守の責務がある届出者に対し、こう呼びかけた。

 「機能性表示食品制度の信頼性を高めるためには、届け出された食品がGMP基準に即して製造等されているということを届出者自らが点検していただくことが重要」であり「原材料から製造、販売までの各関係事業者と密接に連携し、それぞれの施設においてGMP基準の内容が十分に理解され、適切に遵守されるよう引き続き取り組んでいただきたい」──近日中に、届出者自らGMP実施状況を確認するための指針を公表するという。

【石川太郎】

(冒頭の写真:定例会見を行う消費者庁の堀井長官)

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