機能性表示、5領域で拡大検討 【機能性表示食品】業界団体のJAOHFA、抗炎症やオートファジーなど
14日に東京ビッグサイトで開幕した「食品開発展2026」で健康食品業界団体の(一社)健康食品産業協議会(JAOHFA)がシンポジウムを開催し、機能性表示食品制度を巡るJAOHFAの自主的な取り組みを伝えた。消費者庁食品表示課保健表示室の課長補佐も登壇し、今年9月までに完全施行された同制度の概要を解説した。
シンポジウムでは、JAOHFAが現在設置している6つの分科会のうち「ガイドライン分科会」「エビデンス向上分科会」「公正競争規約分科会」「健康食品原材料・製品の製造・品質分科会」の4つの分科会長らが登壇し、各分科会の活動体制や活動成果、今後の活動予定などをそれぞれ伝えた。残り2つの分科会は、「栄養機能表示分科会」と「安全性分科会」。いずれもJAOHFA会員企業の有志が活動に当たっている。
そのうち、現在59社91人のメンバーを抱える「ガイドライン分科会」の副分科会長からは、機能性表示食品として表示可能な機能領域の拡大を目指す取り組みが伝えられた。
「機能性表示食品制度における課題に関して業界意見を取りまとめ、行政と調整」することを主な活動内容とする同分科会は、「制度改善」「制度拡大」「情報収集」の3チーム体制で活動を進めており、機能性表示の領域拡大に向けた活動は制度拡大チームが担当。現在、美容、抗炎症(慢性炎症関連)、聴力、オートファジー、フレイルの5つの領域について検討を進めていると説明した。肌の健康にも関わる美容を除き、これまでに届出番号が付与された実績のない領域だ。
美容領域については、表示可能領域の拡大を目指している。現在、これまでに届出番号が付与されたことのない「シワ」と「毛髪」の2領域について、「食品業界と化粧品業界の両軸」で検討活動を進行中。肌のシワについては、現在までに届出に向けた指針を完成させており、毛髪についても指針の作成を進めている。
また、抗炎症に関しては、機能性表示の作用機序(メカニズム)文言などとして抗炎症の文言を盛り込めるかどうかを探っており、アカデミアの意見も聴取しながら検討を進めているとした。聴力に関しては昨年度から検討を開始。そもそも「社会的な意義」があるのかどうかのところから検討に着手した。オートファジーとフレイルの各領域に関しては、今年度から検討に着手したばかりだという。
機能性表示食品について届け出られる機能性表示を巡っては今年、過去に届出実績のない内容に届出番号が付与されるケースが比較的目立つ。作用機序を説明する文言として「老化細胞(分裂が停止し、体内に蓄積する細胞)に働きかける」を機能性表示に盛り込んだものや、健康な中高年者を対象に「スムーズな血液の流れの維持をサポートする」旨を訴求する機能性表示に届出番号が付与された。
(冒頭の写真:シンポジウムの様子。150人前後が聴講した)
【石川太郎】
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