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健康経営、中小企業へ拡大 経産省、支援者向けハンドブック作成

 経済産業省はこのほど、中小企業への健康経営の普及・推進に活用する「中小企業支援者向け健康経営の推進支援ハンドブック(第1版)」を作成した。
 地域金融機関や商工会・商工会議所、自治体、健康保険組合など、中小企業と接点を持つ支援機関による働きかけを後押しする。

 少子高齢化や人手不足が進む中、中小企業が持続的に成長するためには、従業員の健康保持・増進を経営的な視点から実践する「健康経営」の取り組みが重要となっている。反面、中小企業では人材や時間的なリソースの不足から、必要な情報やノウハウが得られず、取り組みが進んでいない企業も少なくないという。
 ハンドブックでは、中小企業との接点を持つ支援者が、企業の経営課題を切り口に健康経営への関心を喚起し、具体的な取り組みにつなげられるよう、企業事例やデータ、活用可能なガイド・ツール、相談先、支援施策などを体系的にまとめた。

経営課題から健康経営へ

 ハンドブックは、「PART1 エンゲージメント編」と「PART2 企業への情報提供編」の2部構成。

 PART1では、健康経営への関心が高くない企業に対し、健康経営の意義や効果、健康経営優良法人認定制度のメリットなどをデータや企業事例を交えて紹介する。ワーク・エンゲージメントや生産性の向上、人材の採用、離職率の低下、業績向上などを取り上げ、企業が抱える経営課題と健康経営を結び付けて説明できる内容とした。

 健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)の回答結果では、健康経営に取り組んで実感した効果として、売上高5億円未満の企業の77.5%が「従業員の健康状態の改善」、72.7%が「企業ブランド・イメージの向上」を挙げた。また、健康経営の上位認定企業の離職率は9.0%で、従業員30~99人の企業の平均13.6%を下回ったとしている。

 3年連続で「ブライト500」の認定を受けた125法人を対象とした集計では、売上高変化率の中央値が年間約4.4%となり、74%の企業で業績が向上したとのデータも紹介した。

補助金や相談先も紹介

 PART2では、健康経営に関心を持った企業を具体的な取り組みにつなげるため、健康経営の進め方や支援ツール、相談先、健康経営優良法人認定制度などを紹介した。

 健康経営について、①経営理念・方針、②組織体制、③制度・施策実行、④評価・改善――の4つの側面を一連のサイクルとして進め、その土台に法令遵守・リスクマネジメントを位置付けた。
 支援策では、健康経営優良法人の認定取得によって審査加点を受けられる国の補助金として、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、デジタル化・AI導入補助金、小規模事業者持続化補助金、中小企業省力化投資補助金、事業承継・M&A補助金、Go-Tech補助金を挙げた。金融面の優遇や公共調達・入札での加点など、補助金以外のインセンティブも紹介している。

 このほか、健康経営の推進に利用できるガイドやツール、保険者、健康経営アドバイザー、地域産業保健センター、自治体などの相談先も掲載した。
 経産省は、ハンドブックをウェブサイトで公開するとともに、9月上旬以降、全国の支援機関などに電子媒体を送付する予定。

発表資料はこちら(経産省HPより)

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