中東情勢の緊迫化が食卓を直撃か 食品メーカーで「パッケージ簡素化」の動き
中東情勢の緊迫化に伴う供給網の混乱が、日本の食卓に影を落とし始めている。先日発表されたポテトチップスのパッケージの色数を削減するカルビーに続き、大手食品メーカーのカゴメと日清製粉ウェルナも、製品パッケージや結束資材の簡素化に踏み切ることが明らかになった。
カゴメ㈱(愛知県名古屋市、奥谷晴信社長)は14日、看板商品である『カゴメトマトケチャップ』の外装パッケージデザインを当面の間、透明なデザインに変更すると発表した。中東情勢の影響で、印刷の下地に使用する白インクの需給が逼迫しており、この白インクは代替が難しく、製品の安定供給を優先するための苦渋の決断だとしている。対象商品は『カゴメトマトケチャップ』の500g、300g、180gの3品。開始時期は、5月下旬頃から順次、店頭で切り替わる予定。同社は今回の対応について、「状況が刻々と変わっており、期間については慎重に検討していく」とコメントしている。
㈱日清製粉ウェルナ(東京都千代田区、岩橋恭彦社長)も、国際情勢の影響を受け、乾麺製品の資材変更を余儀なくされている。このほど、「マ・マー スパゲティ」等の結束タイプ製品に使用されている、ゆで時間などが印刷された結束テープを無地に変更すると発表した。印刷入り結束テープの調達が不安定になっているため、安定した確保が可能な無地テープに順次切り替えるとしている。
現在、各社の2026年3月期決算が発表されている。すでに原材料費等の高騰による業績への影響が出ているなか、中東情勢に伴う今後の原油高、原料調達難を懸念する声も多く聞かれる。今後の情勢次第では、こうした目に見える形の合理化やデザイン変更が広がることも考えられる。
【藤田勇一】
(冒頭の写真:カゴメ提供(左:変更前、右:変更後)、下の写真:日清製粉ウェルナのリリースより(左:変更前、右:変更後))



