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酵母活性残した植物発酵エキス 展開するインターナショナルフーズに引き合い

 インターナショナルフーズ㈱(東京都多摩市、島田佳典社長)。創業から半世紀を超える老舗の健康食品事業者。創業以来の主力事業は、「スーパーオリエント」をブランド名とする植物発酵エキスの原材料販売。顆粒から液体まで、これまでに複数のアイテムを開発し、国内外で販売している。その中、ここにきて、販売期間最長の第1弾製品への引き合いが増えている。

スーパーオリエントのロングセラー「39」

 同社がおよそ50年前に開発、原材料販売などを始めた「スーパーオリエント39」は、約40種類の野菜や果実を酵母菌で発酵させたもの。性状は顆粒。販売開始以来、製法はほとんど変えていない。

 フリーズドライによって酵母菌の活性を保持しているため、「生菌型」の植物発酵エキスであることを最大の特長とする。

 ほかにも、β‐グルカンを含む食物繊維の含量が多い一方で糖質が少ない、熱処理を加えず凍結乾燥しているため酵母に由来するアミノ酸含量が多い、そのためアミノ酸スコアが「100」を示す──などといった特長を同社では挙げる。

 植物発酵エキスは、主に農産物を原料にする。そのため、残留農薬等の分析を定期的に実施するのは当然として、分析した結果を全面的に顧客らへ開示してきた。それに加えて近年では、安全性や、有効性を検証するために実施したヒト対象試験に関するデータも同様に開示する。

 2010年代半ば頃に生じた、ファスティング(断食)をキーワードとするいわゆる「酵素ブーム」を受け、スーパーオリエントシリーズも需要を大きく伸ばした。中国人訪日客を中心とするインバウンド消費も強い追い風となった。

 一方、それによって逆に、同社は将来に対する危機感を抱いた。

 そのため取り組みを本格化させたのがヒトを対象にした試験。植物発酵エキスにも一定のエビデンス(科学的な根拠)が求められる。それがなければ生き残りが困難になるに違いない──機能性表示食品制度の施行も受けてそう考え、シリーズ中で最大のロングセラーであるスーパーオリエント39についてもヒト対象試験を進めていった。

ヒト試験で示唆された整腸機能や腸内環境改善

 2011年の時点でヒトを対象にした安全性確認試験やアンケートモニター試験を実施していた。その後17年、便中腐敗産物に対する有用性を確認するための予備試験、そして19年から21年までは、腸内環境や体調に及ぼす影響を確かめるための試験を3年連続で行った。

 主に女子栄養大学栄養クリニックで行われた一連の試験を通じて確認、あるいは示唆されたのは、スーパーオリエント39を一定期間摂取することで、排便量や数の増加など便通改善機能が期待できること、スカトールやフェノール、アンモニアなどの腸内腐敗産物を減らす可能性があること。

 有意差水準は1%以下ではあったが、精神的な不快感(ストレス)を軽減する可能性も示された。便通の改善が認められていることから、腸内環境を整える可能性も考えられる。「引き続き試験を続けていきたい」と同社では話す。今後、「腸脳相関」に着目した試験が行われても良さそうだ。

【石川太郎】

<COMPANY INFORMATION>
所在地:東京都多摩市関戸2-40-27
TEL:042-339-4531
事業内容:植物発酵エキスの製造・販売および健康食品の企画提案

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