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乳酸菌で抜け毛に対する効果を確認 日清食品G、「乳酸菌N793株」を用いた臨床試験で

 日清食品ホールディングス㈱ (東京都新宿区、大阪市淀川区、安藤宏基社長)はこのほど、日清食品グループが保有するトウモロコシ由来の「ラクチプランチバチルス プランタラムN793 (乳酸菌N793株)」に、毛髪の密度を高め、抜け毛を減らす効果があることを臨床試験で明らかにしたと発表した。

 ラクチプランチバチルス プランタラムN793 (乳酸菌N793株)は、主に植物から分離される乳酸菌の一種で、漬物やサプリメントなどの食品にも多く使用されている。同グループは、トウモロコシ由来の乳酸菌N793株について、毛髪の成長に必要な毛乳頭細胞を活性化させること、さらに毛髪の元となる毛母細胞の分裂を促すケラチノサイト増殖因子の産生を促進させることを、細胞実験によって明らかにした。

 薄毛に悩む日本人の男女12人を対象として、乳酸菌N793株を含むローション3mlを24週間、1日1回頭皮へ塗布する臨床試験を実施した。その結果、ローションの塗布前に比べて毛髪密度が統計学的に有意に上昇。また、洗髪時の抜け毛本数評価についても、塗布前と比べて抜け毛本数が統計学的に有意に減少した。さらに、薄毛の主観を評価するアンケートにおいても、塗布前と比べて毛のハリ・コシや髪のボリュームの改善が認められたという。この成果は、「日本乳酸菌学会誌 (Journal of Japan Society for Lactic Acid Bacteria 2022 ; 33 : 206–214.)」に掲載された。

 さらに、薄毛に悩む日本人の男女104人を2群に分け、乳酸菌N793株を含むローション3ml(N793)と乳酸菌N793株を含まないローション3ml(プラセボ)を24週間、1日1回頭皮へ塗布する臨床試験を実施。その結果、全被験者を対象とした解析では、毛髪評価において、群間での有意差は認められなかった。そこで、全被験者104人のうち、毛乳頭細胞が少ないことが推測される18人を除いた被験者86人について追加解析を実施。その結果、「N793」を頭皮へ塗布した被験者43人の塗布24週後の毛髪密度が、「プラセボ」を塗布した被験者43人と比べて統計学的に有意に上昇したという。この成果は、7月に開催される「日本乳酸菌学会2023年度大会」で発表する予定。

 日清食品グループのグローバルイノベーション研究センターでは、健康科学に関する専門研究部門を設け、乳酸菌のさまざまな健康効果に関する研究に取り組んでいる。同グループでは、乳酸菌N793株が持つさまざまな効果やそのメカニズムについて、これからも研究を続けていくとしている。

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