㈱ポーラ（東京都品川区、及川美紀社長）はこのほど、女性ホルモンとして知られるエストロゲンの受容体である「Estrogen Receptor β（ERβ）」の発現量が、低体温下で減少することを発見したと発表した。

　同社の調査によると、冷えを自覚している人は自覚していない人よりも、生理痛や生理不順などの女性特有の悩みがより頻繁に起こる割合が高いことが示唆されたという。一般的に、女性特有の悩みは女性ホルモンであるエストロゲン量の短期的および長期的な激しい変動によって不調を引き起こすことが知られている。

　冷えが「ERβ」に与える影響を調べるために、正常ヒト真皮線維芽細胞を使って、日本人の平均体温に相当する37度と低体温に相当する35度での「ERβ」発現量を評価した。その結果、35度では37度と比較して「ERβ」の発現量が有意に減少することを発見した。

　同社では、今回の研究では、新たに冷えによる「ERβ」の減少が、女性特有の悩みに影響を与える可能性が示唆されたとしている。