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NMNが初公開、「肌の健康を助ける」 【機能性表示食品届出更新】初の関与成分にラクトビオン酸も

 NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を機能性関与成分にした機能性表示食品のサプリメントの届出が11日、公開された。同成分の届出公開は今回が初めて。最終製品のヒト試験論文を科学的根拠として、肌に対する機能性を表示する。届出者は、健康食品など開発・販売の㈱CloudNine(広島市中区)。同社としても今回が初の届出公開となる。

 消費者庁は同日、食品表示企画課保健表示室長が蟹江誠氏から今川正紀氏に交代して以来4度目となる機能性表示食品の届出情報公開データベースの更新を行い、届出番号I214からI233まで計20件(サプリメント8件、それ以外の加工食品12件、生鮮食品ゼロ件)の新規届を公開した。

 今回初めて公開されたNMNを機能性関与成分として含むサプリメントのヘルスクレームは、「肌が乾燥しがちな方の肌の潤いおよび肌弾力を維持し、肌の健康を助ける機能があります」。NMNは、体内に取り込まれた後に「NAD」という物質に変わり、サーチュイン遺伝子を活性化させるといわれ、ここ数年で注目度を大きく高めた成分。今後、肌領域以外のヘルスクレームでも届出が続くか注目される。

 公開された届出資料によると、NMNの1日当たり摂取目安量は、国内誌に今年掲載された最終製品の臨床試験論文に基づき、125mg。試験の摂取期間は8週間。作用メカニズムに関しては、皮膚の粘弾性に関わるエラスチン、TypeI コラーゲン、TypeIII コラーゲン、 TypeⅣコラーゲンのほか、皮膚水分量の維持に関わるフィラグリン、アクアポリン3 、ヒアルロン酸合成酵素といった遺伝子の上昇がNMNについて確認されている、としている。

 この日公開された届出には、他にも新規の機能性関与成分が含まれる。

 カルシウムなどの栄養素の吸収率を高める働きがあるとされるラクトビオン酸の届出が初めて公開された。ヘルスクレームは、「大豆イソフラボンとラクトビオン酸には、同時に摂取することにより、肌の乾燥が気になる女性の肌の弾力を維持し、肌の健康を守るのを助ける機能があることが報告されています」。

 これは大豆イソフラボンの原材料販売などを手がけるフジッコ㈱(神戸市中央区)が届け出たもので、届出製品は、大豆イソフラボンも関与成分として配合したサプリメント。2つの関与成分を同時に摂取することを前提とするヘルスクレームは珍しいが、以前、ノビレチンとβ-ラクトグロブリンの同時摂取によって「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる目の不快感を軽減」する旨のヘルスクレームが届け出られている。

 なお、この日の更新では、届出の取り下げに関する情報も更新された。EPAとDHAを関与成分とする製品の届出が今月4日付で取り下げられたもので、ヘルスクレームは血中の中性脂肪の低下。1日当たり摂取目安量は合わせて315mgだった。販売終了を理由に、備前化成㈱(岡山県赤磐市)が取り下げたという。

【石川太郎】

〇2023年7月の機能性表示食品届出DB更新
【3日付】さくらフォレスト、措置命令の対象商品含む3件取り下げ
【5日付】iMUSE×ヘルシアのダブルネームサプリ 免疫ケア×内臓脂肪減少
【6日付】新規成分にトルラ酵母由来食物繊維 食後中性脂肪・血糖値の上昇抑制に役立つ

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