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腸活がかつてのブームから生活習慣に WMR97号オンライン版きょう発刊、3大研究者から見た市場の課題と今後の展望とは

 ㈱ウェルネスニュースグループ(東京都港区)はきょう10日、ヘルスケア専門誌『ウェルネスマンスリーレポート』(WMR)2026年7月号(97号)オンライン版を発行した。本号では「拡大続く腸活市場~見えてきた課題と今後の展望~」を特集。単なる一過性のブームから、健康維持の基盤となる「生活習慣の科学」へとフェーズを移行する市場の現状を俯瞰し、エビデンスに基づく健全な発展の道筋を探った。

 ㈱富士経済(東京都中央区、菊地弘幸社長)によると、整腸効果を持つ医薬品、機能性食品、腸内環境検査サービスを含む「腸内環境改善関連」の国内市場は堅調に推移しており、2030年には4,181億円(2024年比106.4%)に達する予測。
 成長の牽引役は、ヨーグルトなどの定着に加え、サプリメントによる便通改善や短鎖脂肪酸などの新素材展開。また、㈱矢野経済研究所(東京都中野区、水越孝社長)の分析では、便通改善といった直接的な悩みだけでなく、免疫維持、メンタルヘルス、美容効果といった「腸活の先にあるベネフィット」を求める層が急増している。特に機能性表示食品における「免疫訴求」市場は成長著しく、2025年の見込みは356億6,000万円(前年比123.8%)に達する見通しだ。

「腸活迷子」急増、エビデンスの二極化が壁に

 市場の急拡大の裏で、科学的根拠の有無による「二極化」が課題となっている。SNS等で十分な根拠が無いまま「魔法の健康法」のように宣伝される手法が横行し、消費者が適切な製品を選べない「腸活迷子」の急増を招いている。
 これを受け、特集では腸内細菌研究の第一人者である大妻女子大学の青江誠一郎教授、京都府立医科大学大学院医学研究科・生体免疫栄養学講座の内藤裕二教授、(国研)医薬基盤・健康・栄養研究所の國澤純副所長の3人にインタビューを実施した。

 青江氏は、「単純に特定の菌の数値変化だけで一喜一憂するのではなく、具体的な症状改善にどう繋がっているかという視点が不可欠」と指摘する。また内藤氏は、「臨床データに基づく信頼性の高い製品と、マーケティングのみで販売される製品が同じ土俵で扱われており、消費者が判別することは極めて困難」と、現行の表示制度やレギュレーションの限界に言及した。國澤氏は「1つのスター菌だけでチーム(腸内環境)は機能しない。現象論だけでなく、メカニズムの深い理解に基づいた情報提供が求められる」と警鐘を鳴らす。

科学的誠実さが未来を拓く

 研究者らが提言するのは、業界団体による自主基準の策定だ。エビデンスの怪しい製品を排除し、第三者機関が認証する仕組みを大手主導で構築する必要がある。
 市場では、科学的根拠を軸とした「誠実な伴走者」として、新たなアプローチを展開する企業も現れている。Alataka(同)(東京都品川区、坪川郁代代表)は菌が活動しやすい環境作りを重視し、㈱サイキンソー(東京都渋谷区、原洋介社長)は保有する膨大なデータ基盤を用いたパーソナライズサービスを展開する。㈱ニコリオ(東京都世田谷区、中上元弘社長)は専門の研究チームによる臨床試験でエビデンスを構築し、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ㈱(山形県鶴岡市、大畑恭宏社長)はマルチオミクス解析技術で製品開発を支援する。

 腸活は今、お腹の不調改善から、抗老化や認知機能予防といった「全身のコンディショニング」へと役割を変えつつある。各社は科学的誠実さを武器に、腸内環境という科学を人々の生活の中に「確固たる習慣」として根付かせる役割を担う。

※本誌はバックナンバーも含めて、会員企業であれば、WNGのホームページからパスワードを入力してオンラインで閲覧できます(1社何人でも可能)。WNG会員の皆様はこちらからパスワードを入力の上お進みください。WNG会員企業にご所属でPWがご不明な方はinfo@wellness-news.co.jpまでご連絡下さい。

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