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短鎖脂肪酸、きのこ摂取で増加示唆 ホクトとメタジェンが共同研究、パイロット臨床試験

 きのこを1日あたり50g、4週間摂取することで、腸内の短鎖脂肪酸が増加する可能性のあることが、ヒトを対象にした研究で分かった。ホクト㈱(長野県長野市、水野雅義社長)と㈱メタジェン(山形県鶴岡市、福田真嗣社長)らが共同研究を行い、論文が海外の科学雑誌『Frontiers in Nutrition』に掲載された。免疫細胞の一種である免疫グロブリンA(IgA)の増加傾向も認められたという。両社が16日、発表した。

 発表によると、この研究では、成人80人を対象にしたパイロット臨床試験を行った。試験の参加者に、ホクトが生産するマイタケ、エリンギ、ブナシメジを等量混ぜ合わせたきのこ粉末錠剤、またはプラセボを4週間摂取してもらい、メタジェンが開発した腸内環境評価手法(メタボロゲノミクス)を用いて腸内細菌叢や腸内代謝物質を統合的に解析するなどした。

 その結果、きのこ粉末錠剤を4週間摂取することで、腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸の酪酸やプロピオン酸が、プラセボ群との比較で有意に増加した。また、便中のIgA量について、増加傾向が認められた(p=0.0807)。試験開始前の段階で短鎖脂肪酸が多い人ほど、便中IgAの増加量が大きかったという。短鎖脂肪酸には、IgAの産生を増強する働きがあると考えられている。

 Frontiers in Nutrition誌に掲載された論文のタイトルは、「Dietary supplement of mushrooms promotes SCFA production and moderately associates with IgA production : a pilot clinical study」。論文の内容は、同誌のウェブサイト上で閲覧できる。

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