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注目の5-ALA 市場形成に期待

 長崎大学らの研究チームが今年2月に発表した新型コロナウイルスを巡る研究報告をきっかけに、業界内外で注目度が急上昇したアミノ酸の一種、5-アミノレブリン酸(以下、5-ALA)を配合したサプリメントを、㈱DHC(東京都港区)が新たに開発、先月10日から販売を進めている。大型のサプリメント素材になり得るポテンシャルを十分秘めた成分。今後、需要と市場が大きく広がるか。5-ALAをめぐる業界内外の動きから目が離せない。

 5-ALA配合商品をサプリメント・健康食品販売大手が発売するのは初めて。以前から、SBIグループのSBIアラプロモ(東京都港区)などが販売してきたが、おそらく長崎大学らの研究報告に大きく注目したであろうDHCが参入したことで、5-ALAの消費者認知や需要の拡大を大きく後押しする可能性が出てきた。発売開始と同時にキャンペーンを始めるなどしており、DHCとしても拡販に力を入れていきたい様子がうかがわれる。

 DHCが新発売したのは『5-ALA 30日分』。5-ALAを1日摂取目安量1粒(ハードカプセル)当たり50mg摂取できるよう設計したもの。5-ALAの他に補酵素のコエンザイムQ10をはじめ、鉄、亜鉛、そしてビタミンDを組み合わせた。

 通常価格は4,800円。5-ALAの原材料価格は高額なこともあり、DHCのサプリメントとしては高めの価格設定となった。ただ、1日50mgの高配合ながらも5,000円を下回る価格に抑えたことで、他社の5-ALA配合サプリメントと比較した際のコストパフォーマンスの高さを訴求できる。販売は、今のところ通販と直営店のみのようだ。

国産5-ALAを配合 ネオファーマ社製
 同商品に配合されている5-ALAは、同成分を国内自社工場で生産するネオファーマジャパン㈱(東京都千代田区、生産拠点・静岡県袋井市)製。もともと同社はSBIアラプロモなど既存取引先以外に5-ALAの供給を控えてきた経緯があるが、その方針を今夏までに大きく転換。5-ALA市場の創出をめざし、国内に販売代理店を置き、サプリメントや食品・飲料業界などに幅広く原材料供給していく方向に舵を切った。

 ネオファーマジャパンによると、同社製5-ALAの原材料販売について現在の公式販売代理店は、総代理店として障害者の就職支援事業などを手掛けるウェルビー㈱(東京都中央区)の100%子会社ウェルビーヘルスケア㈱(東京都中央区)、その1次代理店として医薬品中間体やサプリメント原材料の商社として知られるファーマテック㈱(東京都中央区)の2社。今後、ネオファーマ社も含めた3社には、5-ALA市場の形成、拡大に向けた連携、協業が期待されそうだ。

 ネオファーマジャパンでは現在、同社製5-ALAを配合している最終商品に関する認証制度の構築を進めているという。一般消費者が、安全性や品質が担保された5-ALA配合商品をわかりやすく判別できるようにする狙い。

【石川太郎】

写真=DHCが先月発売した5-ALA配合サプリ。

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