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協和薬品、OEM事業を柱に45周年 【創業・設立周年企業】多種多様なニーズにスピード感ある対応を行う

 富山市の健康食品企業の事業部としてスタートして約半世紀。その後、OEM事業を柱に子会社の協和薬品㈱として独立し、今年9月から46年目に入った。近年には企画提案から製造販売までを一貫して請け負うODM事業に注力し、業績を伸ばしている。同社の金丸剛常務(=写真)は今後の展開について「新たな健康食品の開発を考えた時に最初に社名が思いつくような会社にしたい」と語る。

錠剤や顆粒分包などあらゆるニーズに応える

 同社はグルコサミンやコラーゲン、コンドロイチンなどのエイジングケア系の案件を多く手掛け、これまでに商品化した健康食品は1000種類以上。クライアント企業からの多種多様なニーズに応えてきた。今年もマンゴスチン由来の『ロダンテノンB』や、血圧・ストレス抑制の機能性関与成分とした『GABA』など機能性表示食品を製品化し、消費者庁に申請、公開されている。
「当社の強みとしては、まずGMP認証に沿った品質の高い製造プロセスをもって商品化できること。そして健康食品カテゴリーの錠剤からドリンクまで多様な形態に対応し、それらを企画提案から試作・製造・納品まで一貫してお手伝いできることです。機能性表示食品の申請においても企画から書類作成までサポートしています」
 コロナ禍の3年間を経た現在は国内向けに加えて、中国・ベトナム・台湾などへの越境ECに注力を始めた企業から“日本品質ブランドによる協業”を求める声も増えているそうだ。
 
提案の1つとしては独自開発素材にも注力

 また、近年にはトータルソリューションを前面に打ち出す戦略から、営業部門の大幅な強化にも乗り出した。北海道から九州までエリア別に担当分けして、持ち込まれた案件に対しスピード感を伴った対応ができるよう組織改編も行ったという。
「2年前から新体制のもと、組織がスピード感を持って動けるようにしました。同時にある程度の規模で展開されている食品関連企業様を訪れ、どのようなニーズがあるかを引き出して提案するのが基本姿勢となっています」
 その一方、原材料では北海道産の鮭の卵巣外皮由来オリゴペプチドを主成分にした『ドルソップ(HDLSOP)』や、スリランカ原産の植物から抽出したポリフェノールの一種であるサラシノール、コタラノールなどを含む『コタラヒムブツ』を差別化戦略として独自開発している。ドルソップは哺乳類の胎盤のようにアミノ酸を豊富に含み、グリシン、ヒドロキシプロリンが多く、コラーゲンにも組成が似ていることから、抗酸化作用、肌のシミ、肌荒れなどの改善が期待できる。また、スリランカなどでは数千年前から伝承の医素材として親しまれているコタラヒムブツは糖吸収や血糖値の上昇抑制の機能性を有するとされる成分だ。

 「提案素材の1つとして開発したもので、特に東南アジアへの越境ECを検討されている場合には、かなり関心高く耳を傾けてもらっている独自素材です」
 一方的な提案ではなく希望やニーズを引き出すこと、そこに足し算引き算をして、商品を一緒に育てて行きたいと金丸氏。協和品質の徹底、工場機能のさらなる向上に加え、組織体制の強化も図りながら次の設立50周年に向けた体制を整えたいと語ってくれた。

【聞き手・文:堂上昌幸】

(文中の写真:「コタラヒムブツ」の原木(左)と顆粒/下の写真:富山市の協和薬品本社)

『ウェルネスマンスリーレポート』2023年10月号(第64号)より転載

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