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ヒアルロン酸の機能性研究から新知見 ロート製薬、より満足度の高い商品開発につなげる

 ロート製薬㈱(大阪市生野区、杉本雅史社長)はこのほど、修飾型ヒアルロン酸の1つであるアルキル化ヒアルロン酸が、皮膚のバリア機能を担う角層形成の正常化に関与していることを明らかにしたと発表した。佐賀大学リージョナル・イノベーションセンター・化粧品科学共同研究講座の徳留嘉寛特任教授との共同研究によるもの。

 同社は、皮膚にとって特に重要な機能性成分としてヒアルロン酸に着目し、表皮における保水機能や皮膚細胞内でのはたらきについて研究してきた。近年、ヒアルロン酸の分子量の違いや修飾化による皮膚への経皮吸収挙動について、三次元人工培養皮膚モデルを用いて検討し、それぞれ角層への吸着挙動が異なることを明らかにしてきた。

 今回、アルキル化ヒアルロン酸に着目し、経皮吸収後の働きについてさらに詳細に調べるため、三次元人工培養皮膚モデルを用いて皮膚内部を可視化することにより評価を行った。
 三次元人工培養皮膚モデルにおいて異なる湿度下で表皮形成を行った場合、形成される角層の状態は異なる。三次元人工培養皮膚モデルを、相対湿度95%以上の正常な環境下と60%未満の乾燥環境下で14日間培養。アルキル化ヒアルロン酸は3日目から毎日投入し、培養後の皮膚モデルの断面と角質細胞を顕微鏡で観察した。

 研究の結果、アルキル化ヒアルロン酸は角層の形成をコントロールする作用があり、乾燥条件下において角層形成を正常化するという新たな機能を見出したという。角層は皮膚のバリア機能を担う組織であるため、アルキル化ヒアルロン酸は乾燥に伴う肌のバリア機能低下に対して有用な成分であると考えられるとしている。

 同社は今後も、ヒアルロン酸の機能性研究を続け、そこで解明した新機能を効果的に発揮できる製剤技術を開発することで、肌悩みの根本から対処することが出来る、より満足度の高い製品開発を進めるとしている。

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