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ナリス化粧品、傷の修復に着目 ブラックカラントの種子に肌の炎症を収束させる効果を確認

 ㈱ナリス化粧品(大阪市福島区、村岡弘義社長)はこのほど、植物のブラックカラント(別名:カシス/和名:クロフサスグリ)の種子に、肌の炎症を収束させる効果があることを確認したと発表した。

 同社では、肌の状態を悪化させる原因となる紫外線による肌のダメージを回復させる過程は、傷の修復(創傷治癒)過程と類似すると考え、これまでに皮膚にもともと備わっている創傷治癒能力や、創傷治癒に関わる分泌物を利用する研究を行ってきた。

 同社によると、創傷治癒の過程は、ダメージを受けた部分に炎症細胞が集合する「炎症期」、真皮細胞が集合して真皮と血管が再生する「増殖期」、表皮が再生して傷が閉じる「再構築期」にわかれており、今回の研究は、加齢により長引いてしまうことが分かってきた「炎症期」を早く終わせることに着目した研究だという。

 紫外線を照射した後の若齢者の肌細胞と、老齢者の肌細胞を比較した。その結果、炎症誘発因子のIL-6の分泌量が、若齢者よりも老齢者の肌細胞で多いことが分かった。反対に、炎症収束因子のレゾルビンの分泌量は、若齢者よりも老齢者の肌細胞の方が少ないことが発見できた。これは、老齢者の肌では、炎症を起こしやすいにも関わらず炎症が収束せず、紫外線による炎症が長引きやすい状態になっている可能性が考えられるという。

 同社では、複数の素材のスクリーニングを実施。その結果、ブラックカラントの種子から得られるオイルに、炎症収束因子を増やす効果があることが分かったという。肌状態の悪化を招く紫外線による炎症を早く収束させることが期待されるとしている。

(冒頭の写真:ブラックカラント(カシス)/同社リリースより)

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