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ドレッシングが食後血糖値上昇を抑制 キユーピー、日本食品科学工学会で発表

 キユーピー㈱(東京都渋谷区、髙宮満社長)はこのほど、ドレッシングが食後の血糖値上昇を抑制することを確認したと発表した。研究成果について、11日に開催された「日本食品科学工学会 令和5年度 関東支部大会」で発表した。

 試験は、ドレッシング摂取の影響のみを検証するため、野菜サラダなどは用いず、ドレッシングのみを摂取して行った。また、食後の血糖値を上昇させる要因が糖質であることから、ブドウ糖を用いて糖質量を揃え、各試験食品(①ブドウ糖6g(対照)、②分離液状フレンチドレッシング50g+ブドウ糖2g、③乳化液状ごまドレッシング50g)の糖質量が同じになるよう調整した上で試験を行った。

 健常成人男性16人に対して、クロスオーバー試験で各試験食品を摂取させ、摂取前と摂取後120分まで経時的に採血し、血糖値を測定した。試験前日の食事は午後9時までに済ませ、その後は水分補給のみを可とした。試験食品は5分以内を目安に飲み切り、試験中に水500mlを好きなタイミングで飲み切ってもらった。

 試験の結果、②・③ともに、糖質量が同じ①に比べて食後の血糖値上昇が抑制されることが分かった。②は摂取15分後に、③は摂取15分後と30分後、45分後に、対照と比較して有意に低い値を示した。さらに、③は摂取前と比較して、血糖値をほぼ上昇させないことが見て取れた。
 また、血糖値のIAUC(Incremental Area Under the Curve。血糖値増加量を面積で表したもの。血糖値の上昇を比較する指標として使用される)を見ると、③は対照と比較して糖質の吸収を抑え、②はその傾向があることが確認できた。さらに、血糖値のCMAX(各被験者における血糖値の変動で、試験食品ごとに最も高い値で比較したもの)からも、②と③がともに、食後の急激な血糖値の上昇を抑えることが分かったという。

 同社は2022年8月に、炭水化物の前に野菜サラダを摂取すると、食後の急激な血糖値上昇が抑制されることを確認。今回は、サラダに使うことの多いドレッシング単体でも、食後の血糖値上昇を抑えられることが確認された。今回の一連の研究成果は、「サラダは食べたいが、ドレッシングの糖質が気になる」という人にも安心して、ドレッシングでサラダを楽しんでもらう後押しになるとしている。
         

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