1. HOME
  2. 健康食品
  3. インスタ初「豊胸サプリ」に措置命令

インスタ初「豊胸サプリ」に措置命令

 豊胸サプリと偽ってインスタグラマーやアフィリエイターに商品を宣伝させていた2社に対して消費者庁は9日、景品表示法違反(優良誤認)に基づく措置命令を下した。
 処分されたのは、通信販売会社の㈱アクガレージ(東京都豊島区、江波戸浩之社長)とアシスト㈱(東京都豊島区、見城有紀社長)の両社。アシストの見城社長はアクガレージの従業員で、OEM受託生産したサプリメント・健康食品のほとんどのプロモーションをアクガレージに委託、同社がインスタグラムのユーザーやASP・アフィリエイターに依頼して商品を宣伝、販売していたものとされている。消費者庁は、製造・販売体制において両社は一体関係にあったとみている。

 措置命令の対象となった商品は『ジュエルアップ』(ソフトカプセル)と『モテアンジュ』(粉末)の2商品。違反の対象となった表示媒体は「インスタグラム」(ジュエルアップ)と「アフィリエイト」(モテアンジュ)の2媒体。

 ジュエルアップについては、「#ジュエルアップ#jewelup#バストアップ#バストケア#ボディケア#育乳#美乳#美容#女子力アップ#マシュマロボディ#美ボディ#サプリメント#バストアップサプリ#バストサプリ#バストアップ効果#バストアップしたい#魅力アップ#胸大きく#bustup#bustcare#bodycare」などのハッシュタグと、「ついにバストアップサプリデビュー・・・♥産後でおっぱいはしぼんでいくばかりなのでこれからが楽しみです。早速飲んだよ(^^)/」などのインスタグラマーの書き込んだ表示部分を措置命令の対象とした。
 インスタグラムが違反の対象となったのは今回が初めてのこと。

 消費者庁によれば、アクガレージとアシストの両社は、インスタグラムで発信しているユーザーに対して、商品や商品パッケージを開いたときの写真や胸元の写真などを「使用すること」、「#(ハッシュタグ)の記載をすること」、サンプル配布の際に「サンプル、モニターと分からないようにすること」などの指示書を渡していたという。

 アフィリエイトの表示では、両社がASPを通じて不当表示を行っていた。具体的には、バストアップ関係のアフィリエイト広告を作ることをASPに指示し、「『ジェルアップ』には、バストアップに必要な成分のほかに美容成分も贅沢に配合されています!」、「だから短期間でバストアップが可能に!」、「たった2週間で夢の谷間ができました!」、「胸育ちすぎて・・・今は控えてます(笑)」などと、使用前と使用後の写真を掲載するなどしていた。これらが違反表示の対象とされた。

 消費者庁は、あたかもこれらの商品を摂取することで、「豊胸効果が得られるかのように示す表示をしている、またはしていたということだが、景品表示法7条2項に基づいて、表示の裏付けとなる合理的な根拠が存在するのかどうか、資料の提出を求めたが両社からは特段、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すような資料は提出されなかった。提出されればまた検討するのだが」と説明している。

 同庁は、商品に関する成分表を入手したようだが、バストアップに有効とされる成分は配合されていなかったとしている。2社はアフィリエイト広告において、以下のような表示も行っていた。

 バストアップに有効とされる成分「プエラリア・ミリフィカ」は活性作用が強く、女性ホルモンが過剰に働きすぎて危険。「同成分は不使用でさらに無添加」。「サフラワー油」、「ブラックジンジャー」、「チェストツリー」、「アマニ油」、「ワイルドヤム」、「エラスチン」、「大豆イソフラボン」、「プラセンタ」、「発酵ウコン」、「エラスチンン」などの成分を贅沢に含んでいる。

 同品について、全国の苦情相談を集めたPIO-NETには2018年5月~今年9月までの間に約1800件のクレームが寄せられていたという。

 記者からの「インスタグラマーによる任意の書き込みも違反表示に当たるのか?」との質問に対し、消費者庁は該当すると答えた。

【田代 宏】

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ