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【寄稿】NHK「ガッテン!」、乳酸菌業界に衝撃

(株)光英科学研究所 代表取締役 村田 公英 氏

 (株)光英科学研究所の村田公英代表は10月30日付で「ウェルネスデイリーニュース」に寄稿し、一般消費者の間で、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌が「体に良い」というイメージが独り歩きしている状況を「乳酸菌信仰」と名付け、一石を投じた。今回、第2弾となるコメントを寄せた(以下、寄稿文)。

<主張を裏付ける番組>

 前回、ヒトの腸内では摂取した乳酸菌が定着するどころか、発育・増殖することでさえも不可能であると説明した。「乳酸菌信仰」に巻き込まれた一般消費者は、健康に役立つことが期待できない乳酸菌を飲まされ続けていると指摘した。

 奇しくも前回の掲載後、私の主張を裏付けるような番組が放送された。昨年11月20日放送のNHKの「ガッテン!」である。

 司会者は「ヨーグルト全メーカーを敵に回すことになる」と前置きし、ヨーグルトには一般消費者がイメージするほどの機能性が期待できない旨を解説。スーパーマーケットで販売されている全メーカーの60以上の商品を棚に並べ、一般消費者がイメージしてきたヨーグルトの常識を改めた。

 これまで、ヨーグルトについて誤った情報(過大評価)が世の中に広がっていたが、やっとNHKの人気番組が是正してくれたわけである。これにより、一般消費者の間で浸透している「ヨーグルトは体に良い」という誤解も、徐々に解消されていくのではないかと思われる。

<死菌の真の姿>

 最近の乳酸菌ブームでは、健康食品や一般食品に含まれる乳酸菌の菌数を競って、その商品を評価する風潮がある。そこで、菌数を誇ることができる殺菌乳酸菌の出番となったわけである。これまで「生きた乳酸菌」を生産し、生きていることをアピールしてきた大手メーカーも、手のひらを返すように殺菌乳酸菌を上市している。

 テレビCMで菌数の多さを誇った宣伝も目立ってきたが、そもそも生きた乳酸菌にも殺菌乳酸菌にも、一般消費者が期待するほどの明確な体感を伴った健康効果がないため、菌数を競っても大した意味はない。

 殺菌乳酸菌については以前、ある原料供給会社の方から、製造工程で乳酸菌を培養した際の培地について、「菌体をできるだけ多く集めるため、培地は不純物として洗い流している」という話を聞いた。乳酸菌が代謝した重要な成分と、菌体細胞壁に付着した有効物質まで洗い流してしまうという。この点を考察すれば、はっきり言って、市販されている殺菌乳酸菌に体感は期待できない。

 不純物が取り除かれた後のキラキラ光るきれいな乳酸菌球体。その菌体には、健康効果は期待できない。それがいくら多数存在していても、意味がないわけである。

※詳細は『Wellness Monthly Report 第19号』(2020年1月10日発刊号)に掲載。

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