1. HOME
  2. その他
  3. ICS-netとイワキが資本業務提携を締結 地方創生も視野に(前)

ICS-netとイワキが資本業務提携を締結 
地方創生も視野に(前)

 食品原料Webサービス「シェアシマ」を運営するICS-net㈱(長野県長野市、小池祥悟社長)はこのほど、第3者割当増資を実施し、アステナホールディングス傘下のイワキ㈱(東京都中央区、瀬戸口智社長)との資本業務提携を締結した。

美と健康のソリューションを軸に、常に進化を続ける
 イワキは、100年を超えるアステナグループの創業事業である医薬品卸売をはじめ、食品・機能性食品、化粧品原料を取り扱うほか、創薬・医療機器分野にわたって商品・サービスを提供している。健康食品、化粧品の企画販売や、通販化粧品を取り扱う会社を有するなど、美と健康に貢献するソリューションを幅広く提供している。

 2020年12月に、健康食品やパイポ、生活雑貨、化粧品の製造販売を行うマルマンH&B㈱(東京都千代田区、溝田勝彦社長)を子会社にした。21年7月に、薬事コンサル・承認・認証・届出などを行う㈱スカイネット(東京都文京区、井上政昭社長)から薬事サポート事業、自社開発事業・輸入製販事業を、さらに21年9月には、無添加住宅の設計・施工・販売を行う㈱住建情報センター(神奈川県横浜市、小泉秀昭社長の)からヘルスケア事業の事業譲渡を受けた。メイン事業である卸売・商社機能をさらに磨き上げ、品揃えだけでなくクライアントの課題の本質的解決を行う体制を強化する一方、新しい事業にも積極的に取り組むことで、常に進化する会社を目指している。

SDGsへの貢献を目指す
 21年6月、イワキグループは持株会社体制へ移行し「アステナグループ」となった。アステナは「明日(未来)」と、「サステナブル(持続可能)」の造語。新たな経営・ガバナンス形態の下で、グループのステークホルダーと同社自身が持続的に健やかな未来を迎えられる願いを込めている。持株会社であるアステナホールディングス㈱(東京都中央区、岩城慶太郎社長)を核として、ファインケミカル事業、医薬事業、HBC・食品事業、化学品事業の4事業の各社で構成される体制となった。
 これまでの社訓である「誠実」、「貢献」、「信用」をベースに、ホールディングスの社名の由来にもなった「サステナビリティ」を事業活動の中心に据え、事業・組織などあらゆるものの変革に取り組む。

原料販売、受託製造から特販まで、グループの中核を担う
 イワキは、一般用医薬品、機能性食品、輸入化粧品、食品原料、機能性食品原料、化粧品原料の販売、OEM受託製造などを行うB to Bビジネス、また、通販化粧品の企画販売・各種自社取扱商品のECを展開するダイレクトマーケティングビジネスの大きく2つの機能を持つ同グループの中核企業となった。この2つのビジネスにより、卸売・商社機能をさらに磨き上げる一方で、新しい提供価値を探索し続けることで、「モノ」ではなく「課題の解決」の提供を志向し、「Health & Beauty Care(健康・美・食)」に貢献する商品・サービスを提供している。

新規事業のプラットフォーム事業を本格化
 今回の資本業務提携についてイワキ㈱の瀬戸口社長は、「アステナグループでは、プラットフォーム事業を中長期ビジョンとして掲げており、今回の資本業務提携はこのビジョンに基づく」と説明する。また、「オープンプラットフォームを展開するICS-netとの縁ができ、計画を大きく前進させることが可能になった。クライアント企業の新たな販路開拓、食品・化粧品原料を通じた新規ビジネスを、プラットフォーマーとして支援し、ともに成長していきたい。また、今回の提携は、同グループが同じく中長期ビジョンとして掲げる“ソーシャルインパクト戦略”にも合致しており、食品ロスの低減、地方創生の一翼を担うことになる」と大きな期待を寄せる。

グループとして、同事業を100億円規模に発展させる
 アステナホールディングスはこのほど、11月期決算(2020年12月~21年11月)を発表した。グループ全体の売上は723億2,000万円(前年同期比69億8,000万円増)、営業利益は22億8,000万円(同2億5,000万円増)だった。ファインケミカル事業が売上229億円(同14億8,000万円増)、営業利益は13億8,000万円(同1億8,000万円)、医薬事業は売上124億円(同18億円増)、営業利益9億5,000万円(同4,000万円減)、化学品事業は売上86億円(同12億7,000万円増)、営業利益3億8,000万円(同5,000万円増)だった。
 イワキが担うHBC・食品事業は売上282億円(同24億3,000万円)、営業利益は3億4,000万円減となったが、前年同期比では1億5,000万円増加した。今後の展開として瀬戸口社長は、「今回の提携によるプラットフォーム事業は、イワキとしてだけではなくグループ全体の取り組み。同事業を100億円規模に発展させ、クライアント企業への確かな価値の提供と、安定した収益確保を目指す」としている。

(つづく)

【藤田 勇一】

(冒頭の写真:イワキ㈱、瀬戸口智社長)

※関連記事:ICS-netとイワキが資本業務提携を締結 地方創生も視野に(中)

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ