サプリ規制、表示巡る審議9月から 義務表示や表示禁止事項など、消費者委の食品表示部会で議論
食品衛生法制上で今後制度化される「サプリメント」の容器・包装等の表示に関する審議が、内閣府消費者委員会の食品表示部会(今村知明部会長=奈良県立医科大学公衆衛生学講座教授)で9月から始まりそうだ。義務表示や表示禁止事項などを審議するとみられる。小林製薬「紅麹サプリ」健康被害問題を受け、厚生労働省と消費者庁が連携して検討を進めているサプリの規制の在り方を巡ってはこれまでに、GMP(適正製造規範)の遵守と、健康被害情報の報告を事業者にそれぞれ義務付けるなどの規制内容が固まっている。
中間とりまとめには表示への提言も
消費者委員会の事務局は27日、食品表示部会(第83回)を9月3日午後3時から開催すると発表した。議題は「サプリメント食品について」とだけ説明。具体的な内容に関しては、「現時点では公表以上のことは回答できない」(事務局)とした。
ただ、先月31日にあった消費者委員会本会議で、厚生労働省と消費者庁がサプリ規制の内容を同委員会に報告した際、「今後、適切な表示のあり方について食品表示部会で議論がなされていく」(消費者庁食品衛生基準審査課長)との見通しを述べていた。食品表示部会は、食品衛生法や食品表示法に基づく表示基準など、食品表示全般を調査審議するため消費者委員会に置かれている。
サプリ規制の在り方検討は昨秋から、両省庁に個別に設置されている審議会の部会が、それぞれの所掌(厚生労働省は監視指導、消費者庁は規格基準)を踏まえた検討を進めてきた。現在までに報告書(とりまとめ)が公表されているが、容器・包装等の表示の在り方は、検討事項に盛り込まれていなかった。ただ、審議の過程では、それに対する意見も挙がり、消費者庁の食品衛生基準審議会新開発食品調査部会による審議の結果をまとめた「中間とりまとめ」には、「サプリメント」の表示を巡る以下の提言が盛り込まれた。
・同一の成分を含有するものが同一の名称で販売されていても、成分の含有量が異なる場合、混乱が生じ得るので、医薬品のように用法・用量の表示を検討すべき
・「基本はバランスの取れた食生活」といった趣旨のことをパッケージに明記させることが必要ではないか
中間とりまとめでは他にも、「既に機能性表示食品として届出されている食品に用いられた機能性関与成分と同一の成分を含有する『サプリメント』を、機能性表示食品として新たに届け出る場合は、機能性表示食品としての販売に至る過程を効率化する等の対応が考えられる」旨が提言されている。
サプリか否か、表示が消費者のよりどころ
サプリの表示規制については、食品表示行政を担当する消費者庁食品表示課が所掌する。同課が検討した表示規制の案が、食品表示部会で審議される見通し。その後、消費者委員会本会議に諮られるとみられる。
サプリ規制を巡るこれまでの検討では、食品衛生法上の「サプリメント」の定義について、通常の食事による栄養摂取、または通常の食事による生理機能の調節を補助することが目的とされる食品で、▽当該食品に含まれる成分の一部、または全部が製造工程において濃縮されたもの▽錠剤、カプセル剤、液剤、粉末剤等の摂取の容易な形状であるもの▽その他過剰摂取のおそれのあるもの──のいずれかに該当するものとする定義案が固まっている。
一方、法令上の定義だけで、サプリか否かを選り分けるのは難しい。このため、同庁食品衛生基準審査課は今後、関連法令の公布までに、定義に照らしたサプリ該当性の考え方を示すQ&A(事務連絡)等を出すことにしている。だが、店頭などでサプリ該当性を判断する一般消費者のよりどころは、容器・包装等の表示である。「サプリメント」の正しい知識の普及と、適切な利用を消費者に促すためにも重要な審議が9月から始まる。
食品表示部会(第83回)の開催概要は消費者委員会のウェブサイトから。
【石川太郎】
(冒頭の写真:2026年7月31日開催の第497回消費者委員会本会議の様子)
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