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企業の顧客対応部門の変遷を特集 「国民生活」6月号、AI活用と消費者対応の歴史を紹介

 (独)国民生活センター(国セン、村井正親理事長)が『国民生活』6月号を刊行、「企業の顧客対応部門における今日的な課題と取組み」を特集した。
 特集では、AIやアバターの活用が進む顧客対応部門の最新動向と、企業の消費者対応の歴史的変遷について取り上げている。

 特集1「顧客対応部門の最新動向-AIやアバターの活用-」では、(公社)消費者関連専門家会議(ACAP)研究所の中野則行氏が執筆。顧客対応のコミュニケーション手段が電話やメールから有人チャット、SNS、AIチャットボット、ボイスボットへと多様化している現状を解説した。

 記事では、空港や商業施設で活用されるAIキャラクターや、保険・ホテル業界などで導入が進むAIエージェントにも言及。顧客対応におけるAI活用は、顧客との直接対応だけでなく、通話内容のテキスト化や要約、感情分析、応対品質評価、カスタマーハラスメント対策などにも広がっていると紹介している。

 また、2026年2月に実施したACAP会員企業への調査では、消費者対応部門でAI活用を開始済みと回答した企業が40.2%に上ったことを報告。今後は人とAIの協働が標準化し、顧客対応業務の効率化や顧客の声の分析・共有が進む一方で、人でなければ対応できない領域も残り続けるとの見方を示している。

 特集2「“生活者”と企業の関係史-企業の消費者対応はどこから来たのか」では、北海道大学大学院経済学研究院の満薗勇氏が、企業の消費者対応部門の歴史を振り返った。

 記事によると、日本企業で消費者対応部門の設置が広がったのは1970年代であり、その背景には1968年制定の消費者保護基本法や、消費者問題・消費者運動の高まりがあったという。
 また、高度経済成長期の「消費革命」に伴い、消費者という概念が社会に定着した経緯や、1970年代以降に「生活者」という考え方が広がった背景についても解説している。

 さらに、企業活動に生活者視点を取り入れる役割を担った「ヒーブ(HEIB)」や、1980年に設立されたACAPの活動にも触れた。ACAPは企業横断的な組織として、消費者対応に関する調査研究や情報交換、広報・提言活動などを行い、日本企業における消費者対応業務の専門性向上に寄与してきたとしている。

 このほか同号では、「家庭における食中毒を防ぐ」をテーマとした消費者問題アラカルトや、消費者教育実践事例集、投資信託を解説する「気になるこの用語」、暮らしの法律Q&A、消費者判例情報、景品表示法を学ぶ誌上法学講座などを掲載している。

【編集部】

発表資料はこちら(国センHPより) 

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