小林製薬、漢方製造をグループで
富山小林製薬に専用棟 約15億円投資
小林製薬㈱(大阪市中央区、小林章浩社長)は15日、100%子会社の富山小林製薬㈱(富山県富山市)の敷地内に建設した漢方製剤製造棟を、今月22日から稼働すると発表した。同社グループとして初の漢方製剤製造の専用棟となる。
これまで外部委託していた生産の一部内製化を目的に竣工したもので、投資額は約15億円。製造棟が稼働することで、生産能力は従来比約1.4倍に増強される。小林製薬では「健康意識の高まりを背景とした需要拡大に対応する体制を整え、さらなる事業拡大を目指す」としている。
製造棟の生産品目は、肥満症に対応する『ナイシトールZa』(第2類医薬品)の315錠、420錠。稼働によって、生薬原料の調達から製剤化まで、自社内で一貫して行えるようになる、としている。原料調達や生薬エキス加工は、中国を拠点とするグループ会社、合肥小林薬業有限公司の工場で対応している。
小林製薬によれば、新たに竣工する漢方棟の概要は、延床面積2,151平方メートル(652坪)、建築面積1,648平方メートル(約500坪)、生産能力は約100万製品(420錠換算)。
富山小林製薬は1982年設立。小林製薬の『命の母』や『アイボン』などの医薬品、オーラルケア製品、一部栄養補助食品などの生産を手掛ける。
(冒頭の写真:今月22日から稼働する漢方棟。画像はニュースリリースから)