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国民生活センターが注意喚起 フリマサイト画像を流用した悪質通販サイトが横行

 (独)国民生活センター(国セン、村井正親理事長)は17日、「悪質通販サイトにご注意ください-フリマサイトの画像や文言を流用したサイトも!-」と題する記者説明会を東京事務所(東京都港区)で行った。海外事業者との消費者トラブルを受け付ける越境消費者センター(Cross-border Consumer center Japan:CCJ)には、商品を注文したにもかかわらず商品が届かない、事業者と連絡が取れなくなるなど、海外に拠点があると思われる悪質通販サイトによる相談が継続的に寄せられているという。

 同センターでは2024年6月から「悪質通販サイト情報」の公表を開始しており、今回で開始から2年を迎えた。公表された事例の分析から、最近の悪質通販サイトではフリマサイトに掲載されている画像や商品説明文を無断流用する手口が目立つほか、コード決済サービスの個人間送金機能を悪用した新たな手法も確認されたとして、改めて注意を呼び掛けている。

フリマサイトの画像や文言を無断流用

 今回、国センが問題視したのは、フリマサイトに掲載された商品画像や説明文をそのまま転載し、あたかも正規の通販サイトであるかのように装う手法。
 相談事例では、玩具や衣類、書籍、家電など多様な商品を扱う通販サイトで注文した消費者が、代金支払い後に商品が届かないケースが相次いでいる。センターが調査したところ、サイトのトップページや商品ページに掲載されている画像の多くが国内のフリマサイトから流用されたものだった。
 また、商品説明には「〇〇様専用」「新品未開封」といったフリマサイト特有の表現や、「使用感はほぼなく、全体的に綺麗な状態かと思います」「神経質な方はご遠慮ください」といった個人間取引でよく見られる文章がそのまま掲載されていたという。
 さらに、配送方法としてフリマサイト独自の配送サービス名が記載されているケースも確認された。本来、一般的な通販サイトでは使用しない配送方法が表示されていること自体が、不自然な兆候と言えるとしている。
 
 国センは、商品画像に統一感がないことや、個人売買向けの文言が掲載されていることなどを、悪質通販サイトを見抜く重要なポイントとして挙げている。

「〇〇ペイ」の送金機能を悪用

 今回の発表で特に注目されたのが、コード決済サービスの「送る」機能を悪用した事例。
 相談事例では、通販サイトで商品を注文した消費者が、代金支払い方法として〇〇ペイを利用するよう求められた。ところが、実際には事業者への決済ではなく、個人アカウント宛てに送金する「送る」機能を利用させられていたという。
 一般的にコード決済サービスでは、店舗や事業者への支払いには「支払う」機能を利用する。一方、「送る」機能は個人間送金を目的としたサービスであり、友人や家族との金銭のやり取りなどに使用される。
 しかし悪質通販サイトでは、メールやリンク、QRコードなどを通じて個人アカウントへの送金を誘導するケースが確認されている。送金先のアカウント名が個人名や電話番号となっているにもかかわらず、消費者が事業者への支払いだと誤認してしまう事例もあったという。
 一度送金が完了すると返金は極めて困難で、国センは、支払い画面で「支払う」ではなく「送る」と表示されていないかを十分確認するよう求めている。

 発表によると、相談事例では注文後に「在庫がない」「欠品している」などと連絡し、返金手続きのためとしてLINEへの誘導を行うケースも目立っているという。
 ある事例では、商品未発送について問い合わせたところ、「返金対応をするのでLINEアカウントに連絡してほしい」と指示。別の事例でも、銀行振込で支払った消費者に対し、返金手続きはLINEで行うよう求めるメールが送られてきたという。
 国センによると、こうした誘導の背景にはさらなる送金被害を狙うケースがある。過去には「返金する」と説明しながら、スマートフォンの操作を指示する過程で、結果的に消費者自身が送金してしまった事例も報告されている。
 そのため、返金手続きなどを理由にLINEやSNSのメッセージ機能へ誘導された場合は、相手の指示に従わず、速やかに消費生活センターへ相談するよう呼び掛けている。

悪質サイトを見極めるポイント

 国センは、悪質通販サイトに共通する特徴として以下の項目を挙げている。

 日本語表現が不自然であること、市場で入手困難な商品が容易に購入できるように見えること、ブランド品やメーカー品が極端に安価で販売されていることが挙げられる。
 また、支払い方法が銀行振込のみ、あるいはコード決済のみなどに限定されている場合も注意が必要だとしている。特に振込先口座の名義が個人名となっているケースは危険性が高い。加えて、キャンセルや返品、返金に関する規定が掲載されていないことや、事業者の名称、住所、電話番号などの情報が不十分であることも警戒すべきポイントだとしている。

 さらに近年は、実在する事業者の住所や電話番号を無断転載するケースも確認されている。情報が掲載されているからといって安心するのではなく、事業者の実在性や公式サイトとの整合性を確認することが重要だとしている。
 
 CCJでは、相談が寄せられた事業者のうち、「商品未着」「商品違い」「模倣品販売」などの被害が確認され、代金支払い後に連絡が困難となった事業者を「悪質通販サイト情報」として公表している。6月17日時点で掲載サイト数は45サイトに達した。掲載情報にはサイト名、URL、販売商品、トップページ画像のほか、無関係の事業者情報を掲載している場合にはその旨も記載されている。

 国センは、掲載リストにないサイトであっても安全性が保証されるわけではないとした上で、通販利用前には同センターのウェブサイトで悪質通販サイト情報を確認するよう推奨している。
 
 インターネット通販の利便性が高まる一方で、悪質事業者の手口は年々巧妙化している。特にフリマサイトの画像や文章を流用したケースは、一見しただけでは見分けることが難しい。国センは、購入前にサイト全体を慎重に確認し、少しでも不審な点があれば利用を控えるよう強く呼び掛けている。また、トラブルに遭った場合には、消費者ホットライン「188」や越境消費者センターへ速やかに相談することが重要だとしている。

【藤田勇一】

(冒頭の写真:国セン配布資料から抜粋)

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