世界食品安全の日へ啓発強化 消費者庁、科学的根拠の重視訴える
消費者庁は、6月7日の「世界食品安全の日」に向けたコミュニケーションツールキットを公表した。テーマは「負担から解決策へ 安全な食品をどこにでも」で、食品由来疾病の負担に関するデータを活用し、科学的根拠に基づく食品安全対策を推進する重要性を訴えている。
ツールキットでは、食品由来疾病が少なくとも200の疾病を引き起こし、人々の健康や生活、教育、経済に大きな影響を与えていると指摘。その一方で、多くは予防可能であり、科学的知見やデータを基に効果的な対策を講じることで、食品安全を向上できるとしている。
今年のテーマでは、疾病負担に関するデータを単なる統計として捉えるのではなく、「対象を明確にした費用対効果の高い解決策」へつなげることを重視。最も高いリスクを特定し、根拠に基づく対策を講じることで、「どこであっても誰もが安全な食品を手に入れることができるようになる」としている。
また、WHO(世界保健機関)は、世界食品安全の日に先立ち、食品由来疾病に関する新たな推定データを公表予定であることも紹介した。2026年版では、2000~2021年を対象とした世界・地域別推定値に加え、初めて国別推定値も示される予定で、食品由来疾病による経済的負担に関する推定も含まれるとしている。
ツールキットでは、コーデックス・アリメンタリウス(食品規格委員会規格群)についても言及。コーデックスには238の規格、91のガイドライン、58の実施規範、さらに食品添加物や農薬、動物用医薬品などに関する1万件以上の基準が含まれていると説明した。
さらに、食品由来疾病に関する「キーメッセージ」として、「食品由来疾病は防ぐことができる」、「食品由来疾病は経済に影響を与える」、「リスクの順位付けが行動の指針になる」、「分野横断的な協働が食品安全を強化する」などを提示した。
「行動への呼びかけ」では、政府、食品業界、公衆衛生専門家、消費者それぞれに求められる役割も整理。政府にはリスクの順位付けやサーベイランス強化、食品業界にはHACCPや適正衛生規範(GHP)の活用、消費者にはWHOの「より安全な食品のための5つの鍵」の実践などを呼びかけている。
この他、学校や地域コミュニティでの展示会、食品安全クイズ、SNSキャンペーン、ウォーキングイベントなど、世界食品安全の日への参加方法も紹介した。
世界食品安全の日は、FAO(国連食糧農業機関)とWHOが主導し、毎年6月7日に開催されている。2026年で第8回を迎える。
公表資料はこちら(消費者庁HPより)

