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食品リコールが多発、令和7年度は1,745件 消費者庁が製造・販売現場へ啓発リーフレット作成

 「食品表示法に基づく自主回収の届出状況」において、令和7年4月1日〜令和8年3月末日は総届出件数が1,745件だったことが分かった。

 平成30年の食品表示法改正に伴い、アレルゲンや消費期限といった安全性に関わる表示に誤りがあった食品の自主回収を行った食品関連事業者に対して、行政機関への届出が義務付けられている。また令和3年6月からは、「食品表示リコール情報サイト」を運用し、これら自主回収情報を一元的に集約して消費者への情報提供を展開している。

 集計結果の内訳を見ると、喫食によって重篤な健康被害や死亡の原因となり得る可能性が高い「CLASS I」に分類される届出が1,239件に達し、全体の71%と大半を占めた。これに次いで、重篤な健康被害の可能性が低い「CLASS II」が455件(26%)、健康被害の可能性がほとんどない品質事項などを対象とした「CLASS III」が51件(3%)を記録した。

 1,745件全体の回収理由を分析したデータでは、「アレルゲン」に関する記述ミスが975件(56%)と最多を記録し、次いで「期限表示」が649件(37%)となった。これら2つの要因だけで全体の約9割を占める。
 また、これらの誤表示が発生した根本的な原因としては、「ラベルの誤入力・入力漏れ」が713件(41%)でトップとなり、僅差で「貼り間違い」が672件(39%)と続いた。この2つのミスが全体の約8割を占めており、作業工程における確認不足が自主回収に直結している現状がうかがえる。
 
 業種別の届出件数においては、「販売業(スーパー)」が920件(53%)で過半数を占め、「製造業」が487件(28%)で続いた。両業種で全体の約8割に達する。品目別では「調理食品」が741件(42%)と最も多く、次いで「菓子類」が311件(18%)、「水産物」が260件(15%)、「めん・パン類」が148件(9%)の順となった。

 健康被害の報告は32件に上り、その具体的な内訳は菓子類が15件(47%)、調理食品が13件(41%)、めん・パン類が2件(6%)、その他が2件(6%)。主な症状としてアナフィラキシーショックや湿疹、かゆみ、腹痛、下痢、嘔吐、喉の痛みなどが確認されている。

製造・販売の現場へ対策を提示

 こうした事態を重く見た消費者庁は、現場レベルでのコンプライアンス徹底を促すため、製造業者向けと販売業者(スーパー)向けに分かれた啓発リーフレットを新たに作成した。
 製造業向けリーフレットでは、自主回収の特徴として誤入力・入力漏れによる期限表示ミスや、貼り間違いによるアレルゲン表示ミスを指摘。対策として、作成時に最新の製品規格書・配合表と照合すること、貼付時に取り違えが起きない作業環境を整えること、出荷時にラベルと商品内容を最終確認することを提唱している。

 一方、販売業(スーパー)向けでは、ラベルの貼り間違いによるアレルゲン表示ミスが9割を占める点を警告した。作成時、貼付時、陳列時の各工程において、複数人で仕様書や現物、中身と照合を行うトリプルチェックの体制構築を求めている。

 消費者庁の堀井奈津子長官は、食品関連事業者に対してこれらのリーフレットも活用しながら、適正な表示が行われるように現場レベルまでの周知・徹底をお願いしたいと述べている。

【藤田勇一】

関連資料:食品表示リコール情報及び違反情報サイト(消費者庁のHPより)

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