特商法施行令改正を妥当と判断 消費者委員会、暗号資産の仲介業を適用除外とする答申を決定
消費者委員会(鹿野菜穂子委員長)はきのう12日、第488回本会議を開催し、内閣総理大臣から諮問された「特定商取引に関する法律施行令」の一部改正案について審議した。同委員会は、新設される「電子決済手段・暗号資産サービス仲介業」を特定商取引法の適用除外対象とすることを妥当と認め、全会一致で答申案を承認した。
今回の改正は、2025年6月に公布された「資金決済に関する法律の一部を改正する法律」により、電子決済手段や暗号資産の売買等の媒介を行う新たな業種が創設されたことに伴う措置。特定商取引法では、他の法律によって消費者の利益が十分に保護されると認められる取引を適用除外としている。
審議では、改正資金決済法が「利用者等の保護」を目的としている点や、仲介業者に対して登録制、説明義務、広告規制、監督規定などが整備されている点を確認した。消費者庁は、これらの措置が従来の適用除外対象と同等であり、消費者被害に対する是正措置が整備されていると判断した。
委員による質疑では、トラブル発生時の救済体制や市場の健全性について意見が出た。詐欺的なトラブルへの注視を求めると同時に、消費生活センター等が円滑に連携できるようメール以外の連絡手段を確保する体制整備を金融庁に要望。また、大手事業者が参入した際の市場支配力の濫用や、財務要件の緩和を悪用したリスクについて慎重な監視を求める意見があった 。
さらに、2027年度に施行予定の金融商品取引法改正により、暗号資産規制が同法へ移管される見通しについても議論が及んだ。将来的に仲介業者の位置付けが変更された場合には、再度、特定商取引法の適用除外に関する審議が必要になる可能性が示唆された。
委員会は同日承認した内容で、内閣総理大臣宛に正式な答申を行うとしている。
【藤田勇一】

