医学論文探索AIを本格導入 FRONTEOのシステムで産廃から抗老化成分を探索
㈱FRONTEO(東京都港区、守本正宏社長)はこのほど、研究試薬販売などを手掛ける㈱ジーンネット(福岡市東区、明日山康生社長)において、医学論文探索AIシステム『KIBIT Amanogawa』(キビットアマノガワ)が本格導入されたと発表した。自治体の補助金事業を活用したトライアルを経て、本格的な導入に至った。
ジーンネットは現在、北海道大学と共同で、食品製造過程で生じる産業廃棄物や植物から化粧品・機能性食品に活用できる抗老化成分を探索する研究に取り組んでいる。2025年12月から3カ月間、福岡県の「脱炭素社会実現のための省エネ新製品開発支援事業」の補助金を活用し、同システムを試行利用した。
トライアルでは、膨大な論文データから「地球環境保全」と「健康維持」を両立する抗老化物質の探索を実施。ターゲット部位や項目が多岐にわたる中、スタート物質と機能性の両面から解析を行い、複数の目標に対応する候補物質の特定に成功した。この成果を評価し、文献調査の効率化と研究基盤の強化を図る目的で正式採用を決定した。
同システムは、独自の自然言語処理アルゴリズムにより、3,500万報以上の論文から関連情報を即座に解析する。研究者が想定していない予想外の発見(セレンディピティ)を体系的に実現し、新たな着想を得る一助となる。
FRONTEOは、今回の事例を地方発の研究機関がAIで研究を加速させるモデルケースと位置付け、産学連携や研究分野のDX推進に貢献するとしている。
(冒頭の写真:同社リリースより)

