㈱クリニカル・サポート・コーポレーション（千葉俊秀社長）は、北海道札幌市を基盤とする北武グループの医薬品の臨床試験実施施設支援機関として2001年10月に設立された。現在では、新薬・後発医薬品の臨床試験を中心に、加えて保健機能食品・化粧品のヒト臨床試験から機能性表示食品のシステマティックレビュー（SR）業務、各種統計解析業務まで幅広く受託している。試験実施計画書の作成から倫理審査委員会（ERB）審査補助、臨床試験の実施、統計解析や試験報告書の作成まで、高品質で効率的かつスピード感をモットーに、顧客満足度の高い支援機関を目指す。

保健機能食品・化粧品の開発をサポート

　同社では、北武グループの医療機関である医療法人北武会美しが丘病院臨床薬理センターと連携しながら、医薬品や保健機能食品、化粧品などの開発を豊富な実績と経験で顧客のニーズに幅広く対応する。また、SR業務では豊富な論文検索ツールと各団体からの情報収集を行い、クライアントに最新の情報を提供する。
　美しが丘病院は、一般診療と分離した体制で臨床試験専門の臨床薬理センターを有し、入院を伴う臨床試験は最大58人まで宿泊が可能となっている。同社が得意としている医薬品臨床試験から得られた多くのノウハウを生かし、保健機能食品・化粧品などの緻密で精度と信頼性の高い臨床試験の実施をサポートする。臨床試験経験の少ない依頼者のもとや指定病院へ出向し、試験実務の運用補助を行うなどフットワークも軽い。
　また、18年から本格稼働をしている九州地区も順調に稼働している。福岡市内の福岡記念病院併設の健診センターでは、宿泊を伴う試験にも対応できる。外来患者との導線を分け、臨床試験専用のフロアに感染予防設備を備えるなど万全な対策を講じ、安全性の高い臨床試験の実施を可能としている。
　対応する領域は、中性脂肪、血糖、腸内環境、免疫など幅広い。また最近では、フェムケアを意識した依頼が増加傾向にあることから、機能性表示食品の枠にとらわれないフレキシブルな提案にも注力しているという。

グループ連携で一貫したサービスを提供する

　同社グループの美しが丘病院臨床薬理センターを含めた昨年度の臨床試験受託実績は、総受託件数が約80試験となった。食品臨床試験については、これまでに90件の案件を受注しており、コロナ禍においても感染予防対策を講じて順調に受託件数を伸ばした。依頼者の求めに応じた試験期間に合わせるべく各提携医療機関全体のスケジュール管理や倫理審査委員会を柔軟に開催できるため、フレキシブルに試験開始が可能な体制が整っている。
　また、臨床試験参加者のための治験ボランティア団体「ほくとユニティクラブ」（北海道）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と、「福岡・久留米ユニティクラブ」（九州）を運営し、毎年約3,000人が新たに会員登録を行っている。健常人男女をはじめ、生活習慣病の境界域など多様な試験や多人数の試験にも対応できる。ボランティアの登録者数は両ボランティアクラブを合わせ2万人以上に上る。

【藤田　勇一】

『ウェルネスマンスリーレポート』2023年6月10日号（第60号）より転載

（冒頭の写真：同社グループの医療機関「美しが丘病院」）

＜COMPANY INFORMATION＞
所在地：北海道札幌市中央区南1条西8丁目4-1TG札幌ビル6F（本社）
　　　　TEL：011-223-3130
　　　　福岡県福岡市中央区渡辺通5丁目13-11　天神渡辺通ビルディング４F（福岡支店）
　　　　TEL：092-718-1235
URL：http://www.csc-smo.co.jp
事業内容：医薬品・医療機器の臨床試験の実施に関する支援、保健機能食品・化粧品の臨床研究の実施に関する支援、機能性表示食品届出のためのシステマティックレビュー（SR）業務、臨床試験出向実務サポート、統計解析業務等

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