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市立札幌病院で集団食中毒 病因はまたもウエルシュ菌

 札幌市内において、6月に2度目の集団食中毒が発生していたことが分かった。市立札幌病院(札幌市中央区)は6月29日、「市立札幌病院内で発生した食中毒について」として西川秀司院長のお詫びのコメントを公表した。
 
 同病院は6月21日、食中毒が発生した恐れがあるとして記者会見を開催したが、当時、札幌市は取材に対し「原因菌を調査中」として公表を控えていた。

 札幌市は29日、給食業務を受託していた日清医療食品㈱(東京都千代田区、立林勝美社長)が同19日に提供した病院食を食べた44人(男性20人、女性24人)が下痢・腹痛などを訴えた原因がウエルシュ菌による食中毒と断定、公表した。同社は自社ホームページ上で「食中毒事故発生に関するお知らせ」を掲載し、患者と関係者にお詫びしている。

 日清医療食品は今年3月、水野記念病院(東京都足立区)でも集団食中毒事件を起こしており、4日間の営業停止処分が下されているが、今回、札幌市は同社に対して処分していない。その理由について札幌市は取材に対し、「東京都は行政区が違う」とし、札幌の場合、営業停止期間に給食の提供を肩代わりできる企業が見つからない場合、患者の不利益が生じるため、「患者の利益を考えて営業停止処分は行わなかった」と説明している。

 市立札幌病院の西川院長は、「厨房施設の複数回の消毒・清掃のほか、食品・環境衛生の専門業者による消毒も実施し、従業員への衛生教育も行った。再発防止のための保健所からの指示事項について、病院食の委託業者である日清医療食品株式会社とともに適切に順守し、再発防止に努める」としている。4月から6月にかけ、全国でウエルシュ菌による食中毒が多発している。

【田代 宏】

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