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保健機能食品の広告、増える苦情 【JARO集計】22年度171件、目立つ機能性表示食品

 機能性表示食品など保健機能食品の広告に対する苦情件数が増加している。(公社)日本広告審査機構(JARO)に2022年度寄せられた苦情は171件。前年度の51件から大幅に増加した。特に増加が目立つのは、機能性表示食品の広告に関する苦情という。他方、保健機能食品以外の健康食品の広告への苦情件数は減っている。

 JAROが1日公表した「2022年度の審査状況」によると、機能性表示食品の広告に対する苦情は135件に上った。前の年度は35件で、100件の増加を見せたことになる。135件のうち99件がインターネット上の広告に対するもの。届出の範囲を超える痩身効果の表示などに苦情が寄せられたという。

 一方で、保健機能食品以外の健康食品の広告に対する苦情件数は2年連続で減少して334件だった。20年度は900件を超える苦情が寄せられていたが、翌21年度に著しく減少。368件まで減っていた。20年度の下半期から、大幅な減少傾向が見られていたという。インターネット広告に対する取り締まりの強化が影響したとみられる。

 JAROは、20年度から、健康食品の広告に対する苦情などを、保健機能食品とそれ以外に分けて集計するようになった。依然、160件超の差はあるが、機能性表示食品など保健機能食品と、それ以外の健康食品の広告に対する苦情件数がじわりと近づいている。保健機能食品は、定期購入契約をめぐる苦情件数でも増加傾向を見せている。全体に占める割合は数パーセントにとどまるものの、22年度は18件。前年度の4件から増えた。

22年度の苦情件数、前年度から約1割減る 最多は医薬部外品

 22年度の苦情件数は9,206件だったという。前年度と比べて約1割減少した。そのうち苦情件数が最も多かったのは「医薬部外品」。発毛効果やシミに対する誇大な表現に対する苦情が寄せられ、前年度から微増ながらも過去最多件数となった。

 次いで「化粧品」が446件で続いたが、前年度の778件から大幅に減少した。21年度に多かった、インターネット上の毛穴の画像など、「不快な」広告・表示への苦情が大幅に減少したという。3位には、334件で「保健機能食品以外の健康食品」が入った。

 また22年度は、広告媒体別の苦情を見たときの変化があった。「インターネット」が2年連続で減少し、差は小さいながらも「テレビ」を下回った。19年度から続いた上位2媒体が逆転するかたちになった。20年度から増加が続いていた「ラジオ」も減少したという。

【石川太郎】

(下の画像:22年度の苦情件数上位10業種および健康・美容商材の広告に対する苦情件数の推移。JAROの報道発表資料から)

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