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フコース、体重と便通の2大機能 【機能性表示食品特集】焼津水産化学「今期最も期待」

 焼津水産化学工業㈱(山田潤社長。以下、YSK)が製造販売する機能性表示食品対応素材は現在3つ。関節ケアと肌の健康(保湿)のダブルヘルスクレームも可能な「N-アセチルグルコサミン」、高め尿酸値の上昇抑制を訴求できる「アンセリン」はともに販売量が堅調に推移。特にアンセリンは昨年、過去最高の販売量を記録した。そして今年、同社が需要開拓にとりわけ力を入れているのが、3つめの対応素材で新規機能性関与成分の「フコース」。今夏以降、新規届の公開が相次ぐ可能性がある。

今夏以降、届出件数大きく増えるか

 フコースとは、モズクやコンブなどの褐藻類に含まれるフコイダンを構成する単糖の一種。ヒトの血中や母乳に含まれるほか、小腸ムチンの構成糖でもある。YSKは、主に海外で食経験のある海藻の一種、アスコフィラムノドサムを原料にしてフコースを大量生産する技術を確立。2021年4月、フコースを30%以上含むサプリメント・健康食品向け原材料を発売した。フコースの工業的生産技術を確立し、量産化を実現したのは同社が初めてだったとされる。

 フコースを機能性関与成分にした機能性表示食品の届出が初めて公開されたのは昨年4月。発売開始前から、東京大学大学院農学生命科学研究科の潮秀樹教授らと同社が共同で進めていた機能性研究の結果が、以下のヘルスクレームにつながった。

 「フコースには以下の機能があることが報告されています。 BMIが高め(23以上30未満)の方の ・腹部の脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)、体重、ウエスト周囲径の低下を助けることでBMIの低下をサポートする ・便秘傾向の方の便の回数を増やすことで便通を改善する」。

 やや太り気味の人を対象にしたウェイトコントロール(体重管理)機能と、便秘傾向の人を対象にした便通改善機能を、1つの機能性関与成分で同時に訴求できる。

 届出件数は7件(23年5月末時点)。同一企業が複数の届出を行っているため、届出者数としては限定的だが、YSKによると、現在、2ケタに上る企業が届出手続きを進めていたり、届出に向けた本格的な検討に入っていたりする。同社はフコースの発売時、3年後のフコース関連製品年間売上高を1億円以上とする目標を掲げていたが、その実現可能性は決して低くない。「体重の低下と便通の改善を同時に訴求できることが強みになっている」(機能性素材営業部)。

ドリンク類にも展開可能 NAGに近い物性的特徴

 N-アセチルグルコサミンと同様にフコースも、配合できる食品形態がほとんど制限されない。さわやかな甘みを持つ白色の粉末であること、水に溶かしても無色透明であることが理由。機能性表示食品としては今のところサプリメント形状での届出が先行しているが、N-アセチルグルコサミンと同様、将来的には、清涼飲料水への配合が進むこともありそうだ。

 今後の需要拡大を見越し、同社は昨年2月、機能性表示食品対応素材を中心に生産する国内工場の生産体制を強化することを決めた。投資額は約8億円。ドリンク向けで販売量が増えている主にN-アセチルグルコサミンのほか、フコースを生産していく計画だ。10月にも稼働させる。

【石川太郎】

<COMPANY INFORMATION>
所在地:静岡県静岡市駿河区南町11-1(静岡本部)
TEL:054-202-6030
URL:https://www.yskf.jp/index.html
事業内容:調味料・水産物・機能食品・機能性食品素材などの製造販売

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