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ギリシャヨーグルトの健康効果を検証 森永乳業、体組成の改善に寄与する可能性を確認

 森永乳業㈱(東京都港区、 大貫陽一社長)はこのほど、ギリシャヨーグルトの摂取が、若年成人女性の体組成の改善に寄与する可能性があることを確認したと発表した。同研究は、甲南女子大学医療栄養学部医療栄養学科(木戸康博教授、 小川亜紀助教)との共同で行われた。

 ギリシャヨーグルトは、一般的なヨーグルトよりも水分が少なく、良質な乳たんぱく質を豊富に含むヨーグルト。濃厚でクリーミーな味わいで、継続的なたんぱく質補給に向いていることに加え、ヨーグルトとしてのさまざまな生理作用も期待できる可能性がありながら、 それらの研究報告は少ない状況だった。

 今回、若年成人女性(甲南女子大学の大学生47人)に同社提供のギリシャヨーグルトを1日1個(100g、たんぱく質10.2g配合)を12週間摂取させ、単群前後比較試験を行った。体重、体脂肪量が有意に減少し、筋肉量は維持、握力が有意に上昇した。通常歩行時および最大歩行時の歩幅が有意に増加し、通常歩行時の歩行速度が有意に上昇した。また、便性、 疲労感、睡眠、肌の状態に関する主観的評価が改善した。

 同試験を実施するにあたり、試験参加者には、試験実施当時のコロナ禍による行動制限下でも日常生活レベルの運動を維持してもらうため、トレーニングゴムバンド(ゴムの張力で筋肉に負荷を与えるツール)を提供し、毎日15分程度の軽度の運動を実施することを推奨した。また、背景調査で実施した食事の摂取頻度調査より、エネルギー摂取量が低く抑えられていたことが確認された。

 同結果から、通常の日常生活活動に伴う運動を維持しながらのギリシャヨーグルトの摂取による継続的なたんぱく質補給が、 体脂肪減少、 筋肉量維持の体組成改善につながった可能性が示唆されたとしている。

 同社では、「同研究は単群前後比較の探索的研究のため、今後はランダム化比較試験による検証が必要になる。引き続き、ギリシャヨーグルトの健康効果について研究を続ける」としている。

 同研究結果を、19~21日に開催された「第8回アジア栄養士会議(The 8th Asian Congress of Dietetics)」で、共同研究者の小川氏が発表した。アジア栄養士会議は、アジア人の食生活と栄養の問題を議論する国際会議で、4年に一度開催されている。アジア地域の各国栄養士会により組織されるアジア栄養士連盟が母体となり、各国の管理栄養士、栄養士が一堂に会し活発な議論が行われる。第8回となった今回は初の日本開催で、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で実施された。

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