妊娠中の食事で産後の気分良好に 森永乳業らαディフェンシン分泌の関連確認
森永乳業㈱(東京都港区、大貫陽一社長)は、50 年以上にわたり、ヒトの腸内に生息するビフィズス菌(Human-Residential Bifidobacteria; HRB)のさまざまな健康効果に関する研究を基礎から応用まで幅広く行っている。
このほど、北海道大学などの研究グループと共同で、産後数日時点の腸内αディフェンシン分泌量が多い母親ほど、産後1カ月時点の気分状態が良好であることを確認したと発表した。妊娠中の食事内容が同成分の分泌に関与し、周産期メンタルヘルスのセルフケアにつながる可能性を示した。研究成果は国際学術誌『npj Women’s Health』に掲載された。
同研究は、包括連携協定を結ぶ北海道岩見沢市の「岩見沢母子健康調査」の一環として実施。妊娠中期から産後1カ月までの母親48人を対象に追跡調査を行った。
解析の結果、産後数日時点のαディフェンシン(HD5)分泌量が多い母親ほど、産後1カ月時点における混乱・当惑や緊張・不安などのネガティブな気分状態の程度が低いことが判明した。また、ネガティブな気分に関係する Peptostreptococcaceae などの腸内細菌群の存在量が少ないことも確認された。
さらに、妊娠中期における動物性タンパク質やビタミンB群(ビタミンB2、ナイアシン)の摂取量が多いことや、ショ糖の摂取量が少ないことが、産後数日時点のαディフェンシン分泌量の多さと関連していたという。
これらの知見から、妊娠中の日常的な食生活の改善を起点とした、母体への負担が少ない周産期メンタルヘルス失調の予防的セルフケアアプローチの確立が期待されるとしている。
(冒頭の写真:同社リリースより)

