1. HOME
  2. その他
  3. 小林製薬、増収減益決算 紅麹補償継続、広告再開も利益大幅減

小林製薬、増収減益決算 紅麹補償継続、広告再開も利益大幅減

 小林製薬㈱は8日、2026年12月期「第1四半期決算短信(連結)」を公表した。売上高は336億6,500万円(前年同期比3.2%増)と増収となった一方、営業利益は13億5,000万円(同46.7%減)、経常利益は16億7,100万円(同30.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10億3,600万円(同36.2%減)となり、増収減益の決算となった。

紅麹問題への対応継続を明記

 同社は決算短信の冒頭で、紅麹関連製品について「健康被害にあわれた方々への誠実な補償対応を最優先に進めるとともに、策定した再発防止策を着実に実行している」と言及している。

 第1四半期の経営環境については、中東情勢の緊迫化に伴う軍事衝突の発生などにより、地政学リスクが急速に高まっていると説明。国際物流の混乱、エネルギー価格高騰、資材確保難、為替変動、各国の法規制強化などにより、先行き不透明な状況が続いているとした。もっとも、中東情勢による当第1四半期業績への影響は「軽微」とし、引き続き情勢を注視するとしている。

国内事業は売上回復も減益

 国内事業では、売上高が244億3,700万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益が16億8,400万円(同33.7%減)となった。
 爪周辺の角質治療薬「チュメキュア」、トイレ用芳香・消臭剤「消臭元ZERO トイレ用」、柄付きフロス「糸ようじコンパクトヘッドタイプ」、トイレタンククリーナー「液体ブルーレットおくだけ 除菌EX消臭プロ」など、25年春に10品目、秋に12品目の新製品を発売し、売上に貢献したと説明した。

 また、紅麹関連製品の自主回収に伴い一時停止していた広告について、25年7月からテレビ広告を本格再開し、その後も継続的にマーケティング活動を展開しているとした。これらの施策により、ヘルスケア・日用品ともに売上の回復基調が継続しているとしている。
 利益面では大幅減益となった。四半期連結損益計算書によれば、販売費及び一般管理費は160億8,700万円となり、前年同期比で約19億円増加した。 営業利益率も大きく低下している。

海外事業、中国好調も米国苦戦

 国際事業は、売上高105億5,800万円(前年同期比4.6%増)だったが、セグメント損失3億3,800万円を計上した。前年同期はほぼ収支均衡だったことから、赤字転落となった。

 地域別では、米国売上が44億400万円(前年同期比9.0%減)となった。ヘルスケア関連製品の供給問題などにより減収となったとしている。
 中国では26億6,200万円(同33.6%増)と大幅増収となった。主力製品であるカイロ、「熱さまシート」、「アンメルツ」がいずれも好調だったという。
 東南アジアは20億1,300万円(同1.3%減)で減収となった。一部地域で前年に感染症が流行した反動により、「熱さまシート」の需要が低迷したことが要因としている。

 その他の事業は、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作などを含み、売上高16億4,300万円(前年同期比15.3%増)、セグメント利益9,500万円(同159.4%増)だった。

 財政状態については、総資産が前期末比204億6,500万円減の2,548億6,400万円となった。主な要因として、現金及び預金の減少、受取手形及び売掛金の減少などを挙げた。
 負債は183億8,300万円減の459億3,700万円となった。未払金の減少などが主因としている。
純資産は20億8,100万円減の2,089億2,600万円となった。利益剰余金の減少が主な要因である一方、為替換算調整勘定は増加した。自己資本比率は81.7%となった。

紅麹関連費用なお継続計上

 紅麹問題に関連する費用計上も継続している。同社は、企業向け紅麹原料の回収費用や健康被害補償費用について、合理的に見積り可能な範囲で引当金を計上していると説明した。
 ただし、訴訟など合理的な見積りが困難な事項については、「追加的に費用が発生する可能性がある」と明記した。

 当第1四半期には、紅麹関連製品の回収や関連費用として3億1,800万円を特別損失に計上した。内訳として、企業向け紅麹原料の回収費用、健康被害補償費用、製品回収関連損失引当金繰入などを挙げている。
 また、製品回収関連損失引当金は、前期末の21億7,600万円から15億9,200万円へ減少した。
 同社は「健康被害にあわれたお客様への補償申請書類の確認や医療費等の補償のお支払いを順次進めている」と説明しており、補償対応が継続中であることも改めて示した。

 通期業績予想について変更はなかった。売上高1,730億円(前期比4.4%増)、営業利益125億円(同16.2%減)、経常利益130億円(同23.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益100億円(同173.5%増)を見込む。

 紅麹問題を巡っては、補償対応と再発防止策の継続実施を掲げる一方、訴訟など合理的な見積りが困難な範囲については追加費用発生の可能性も明記した。問題公表から2年超が経過する中、補償と検証作業は現在も継続している。

【編集部】

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ