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食安委WG、各種セレン化合物の評価結果を報告

食品安全委員会「栄養成分関連添加物ワーキンググループ(WG)」が30日開催され、千葉大学大学院薬学研究院の小椋康光教授が8種類のセレン化合物について評価した結果、「化学形態に栄養学的なアベイラビリティー(利用能)に差がないことから、毒性の低い化学形態を選択すること」と報告した。

 2017~18年度「経管栄養食品等に含まれるセレン化合物の化学形態に着目したリスク評価及びバイオアベイラビリティに関する研究」で、小椋氏は各種のセレン化合物について、利用能に関する試験と毒性試験を実施した。

 消化管透過性をin vitro試験で評価した結果、セレノメチオニンやメチルセレノシステインなどでは吸収率が高かった。一方、ラットに3週間にわたってセレン欠乏餌を摂取させた後に、各種のセレン化合物を2日間連続して経口投与させ、投与終了から24時間後に採血し、血清中のセレンタンパク質を分析したところ、差は見られなかった。

 また、細胞毒性試験を実施した結果、亜セレン酸ナトリウムやセレノシスチンは細胞毒性が高く、メチルセレノシステインとセレノメチオニンについては細胞増殖刺激作用が認められた。遺伝毒性試験でも、セレノメチオニンやセレノシスチンで細胞毒性が出現した。

 セレンの少ない特殊ミルクや経管栄養剤、経静脈栄養剤の長期使用により、セレン欠乏性を来すため、現在、3カ月を超える静脈栄養を行う場合には、亜セレン酸などが投与されている。しかし、17年に亜セレン酸ナトリウムによる死亡事故事例が発生。さらに、セレノメチオニンについては2型糖尿病のリスクが増大するといった問題が報告されている。

(写真:30日午前に開かれたWGの様子)

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