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機能性表示食品「知らない」16% 約20%が「国が審査している」と回答~消費者意向調査

 消費者庁はこのほど、「令和5年度食品表示に関する消費者意向調査報告書」を公表した。
 
 同調査は、消費者の食品表示制度に対する理解度などを調査し、その結果を分析することで、食品表示法などの関係法令やガイドラインなどの定着状況を把握すると同時に、消費者の食品表示に対するニーズを把握し、食品表示制度の見直しに役立てることを目的に実施されている。

 調査はインターネットによるアンケートで実施。アンケートの回収期間は3月1日~10日。対象者は全国の満15歳以上の日本国籍を有する一般消費者。

 報告書は、「令和2年国勢調査」の性別・年代・地域の比率を考慮し、有効回答数4万8,806件から無作為による1万サンプルを抽出した。属性は、性別は男性が48.3%、女性が51.7%で、年代は10代が5.2%、20代11%、30代12.5%、40代16.5%、50代15.1%、60代14.3%、70代以上25.5%。

保健機能食品の認知度
 
 保健機能食品について、「聞いたことはあるが、どのようなものか知らない」が最も多く63.1%、次いで、「聞いたこともなく、どのようなものかも知らない」が22.1%、「どのようなものか知っている」が14.7%だった。
 さらに、「栄養機能食品」、「特定保健用食品(トクホ)」、「機能性表示食品」のそれぞれの認知度を尋ねた。いずれも「聞いたことはあるが、どのようなものか知らない」が最も多く、「栄養機能食品」は63.9%、トクホは64.2%、機能性表示食品は65.9%だった。

 保健機能食品の摂取状況について尋ねたところ、「栄養機能食品」は、「現在摂取している」が12.2%、「以前摂取していたが、今は摂取していない」が14.6%、「摂取したことはないが、今後摂取してみたい」が28.3%だった。「トクホ」は、「現在摂取している」が15.5%、「以前摂取していたが今は摂取していない」が20.2%、「摂取したことはないが、今後摂取してみたい」は23.3%だった。機能性表示食品は、「現在摂取している」が15.7%、「以前摂取していたが、今は摂取していない」が14.9%、「摂取したことはないが、今後摂取してみたい」が26.7%だった。
 摂取している理由については、いずれも「表示されている機能(機能性)を期待しているため」が最も多く、「栄養機能食品」が56.5%、「トクホ」が61.5%、「機能性表示食品」が61.7%だった。摂取を止めた理由に関しては、いずれも「価格が高いため」が最も多い結果となった。

 保健機能食品の説明について尋ねた。「トクホ」については正しく選択した人は30.6%と最も高かったが、「栄養機能食品」については、正しく「既に科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含んでいれば、届出をしなくても良い」を選択した人は9.5%に留まり、17.8%が「表示されている効果や安全性について国が審査を行っている」と回答した。「機能性表示食品」については、正しく「事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示したものである」を選択した割合は16.8%に留まり、19.9%が「表示されている効果や安全性について国が審査を行っている」と回答した。

 また、「機能性表示食品」の届出情報について、消費者庁ウェブサイトで確認できることの認知度は、「はい」が12.9%だったのに対して、「いいえ」は87.1%だった。

食品表示制度等の理解・活用状況

 「食品表示」がどのようなものか知っているについては、「はい」(知っている)が60.5%、「いいえ」(知らない)が39.5%という結果となった。さらに「はい」と回答した人のうち、93.4%が自身の「食品表示」の認識と一致。また、「いいえ」と回答した人のうち、実際の表示を知っている人の割合は39.9%だった。

 表示が義務付けられている「特定原材料(8品目)」について、その組み合わせを尋ねた。正しい選択肢は「えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)」であり、選択した割合が32%と最も高い結果となった。

【藤田 勇一】

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