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「一からわかる!化粧品広告規制」~基礎編(後)

今村行政書士事務所所長(化粧品薬事コンサルタント・MBA)

今村 彰啓 氏

第3回:医薬部外品の効能効果の範囲

<医薬部外品がうたえる表現は15種類>

 今回は、医薬部外品の効能効果の範囲について説明する。まず、医薬部外品の種類は以下の15種類である。

 (1)口中清涼剤、(2)腋臭防止剤、(3)てんか粉類、(4)育毛剤(養毛剤)、(5)除毛剤、(6)染毛剤(脱色剤、脱染剤)、(7)パーマネント・ウェーブ用剤、(8)衛生綿類、(9)浴用剤、(10)薬用化粧品(薬用せっけんを含む)、(11)薬用歯みがき類、(12)忌避剤、(13)殺虫剤、(14)殺そ剤、(15)ソフトコンタクトレンズ用消毒剤。

 このうち、薬用化粧品は以下の8種類に分類される。

 (1)シャンプー、(2)リンス、(3)化粧水、(4)クリーム、乳液、ハンドクリーム、化粧用油、(5)ひげそり用剤、(6)日やけ止め剤、(7)パック、(8)薬用せっけん(洗顔料を含む)。

 化粧品ではうたえない薬用化粧品ならではの効能効果としては、以下が挙げられる。

 「ふけ・かゆみを防ぐ」(シャンプー、リンス)、「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」 (シャンプー、リンス)、「肌あれ・あれ性」(化粧水、クリームなど、パック)、「あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを防ぐ」(化粧水、クリームなど)、「油性肌」(化粧水、クリームなど、パック)、「かみそりまけを防ぐ」(化粧水、クリームなど、ひげそり用剤)。

 「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」 (化粧水、クリームなど、日やけ止め剤、パック)、「日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ」(化粧水、クリームなど、パック)、「日やけ・雪やけによる肌あれを防ぐ」(日やけ止め剤)、「日やけ・雪やけを防ぐ」(日やけ止め剤)、「皮膚の清浄・殺菌・消毒」(薬用せっけん<殺菌剤主剤>)、「体臭・汗臭及びにきびを防ぐ」(薬用石けん<殺菌剤主剤>)。

 従って、ふけ・かゆみ用シャンプー・リンス、美白用スキンケア、肌荒れ用スキンケア、にきび用スキンケア、殺菌・消毒用せっけんなどは医薬部外品の承認を取る必要がある。

<養毛剤、浴用化粧料の効能効果>

 化粧品の養毛剤でうたえる効能効果は「頭皮、毛髪をすこやかに保つ」、「フケ、カユミを抑える」などであるが、医薬部外品の育毛剤(養毛剤)では「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛、毛生促進、発毛促進」をうたうことができる。

 また、化粧品の浴用化粧料でうたえる効能効果は「皮膚にうるおいを与える」、「肌を滑らかにする」などであるが、医薬部外品の浴用剤では「あせも、荒れ性、打ち身、くじき、肩の凝り、神経痛、湿しん、しもやけ、痔、冷え症、腰痛、リウマチ、疲労回復、ひび、あかぎれ、産前産後の冷え症、にきび」をうたうことができる。

 これらの違いは、医薬部外品のアドバンテージを示している。

(つづく)

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