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全身脱毛エステのトラブル解決へ 東京都消費者被害救済委員会があっせん解決

 既報のとおり、全身脱毛エステティックサービスをめぐる紛争について東京都は21日、付託していた東京都消費者被害救済委員会(村千鶴子会長)が、あっせん解決したと発表した。

申立人「返金額に納得できない」

 紛争に巻き込まれたのは20代の女性。2021年4月ごろ、SNSの「月額2,990円」という脱毛エステの広告を見て、この金額なら自分でも払えると思い無料カウンセリングを予約した。
 来店し、30回コース(50万円)を勧められて契約。明細を見て驚き、「月額2,990円」というSNS広告を見てきたことを伝えると、エステの担当者は、「一番回数が少ないコースが 2,990 円」と説明。また、「8日以内ならいつでもやめられる」と言われたが、その時クーリング・オフを書面で行うことは説明されなかった。
 後日、電話や店を訪ねてやめる意思を伝えたが、そのたびに引き止められ、結局、続けることを了承してしまった。その後2回施術を受け、当日キャンセルを1回行った。月々の返済に困り、解約を申し出たところ、担当者から「今解約しても約10万円しか返金できない」と言われた。契約書を見ると、施術30回のうち有料なのは最初の4回のみで、残り26回分は無料保証と記載されており、3回分の施術料と違約金の合計約38万円は返金されないということだった。そのような説明は受けていないし、返金額には納得できないというのが申立人の主張である。

エステ店、当初反論するも申立人が望む解決方法へ

 それに対して相手方のエステ店は当初、「全身脱毛コースの価格については、勧誘時に各コースの価格などが掲載された価格表を見せて説明している」、「契約書は業界団体が示している様式を使用し、他社を参考にして作成した。概要書面の様式に不備があるとの認識は、代表者も現場の担当者にもなかった」などと主張。
 クーリング・オフに関しては、「8日間は可能であること、8日を過ぎてしまうと中途解約手数料がかかることを伝えた。方法については、電話してくださいという意味で『連絡してください』とだけ伝えた。クーリング・オフは書面で行う必要があることは伝えていない」としていた。
 しかし、最終的に同社では、同紛争に関して、「当社のお客様対応の責任者である代表者と現場とで、情報共有ができていなかった。申立人からの解約の申出について、適切な対応ができなかったことを申し訳なく思っている。申立人が望む解決方法で対応したい」とした。

被害救済委員会は調停部会を設置

 東京都は21年11月30日、紛争の処理を知事から委員会会長に付託。あっせん、調停第二部会を設置した。
 部会は、同年12月14日から22年4月19日までの5回にわたって開催された。12月14日、第1回部会で紛争内容の確認、申立人の20代女性から事情聴取を実施。22年1月27日、第2回部会で相手方のエステ店から事情聴取。同年2月22日、第3回部会で法的問題点の整理、あっせん案の考え方を検討。3月16日、第4回部会で相手方にあっせん案の考え方を示し、意見交換。あっせん案、合意書案の確定、報告書骨子の検討。29日、あっせん案を紛争当事者双方に提示。4月19日、第5回部会で報告書の検討。26日、あっせん案に対して双方が受諾し、紛争はあっせんの成立により解決した。そして6月21日、知事への報告となった。

 合意書には、申立人と相手方の間で締結したエステティックサービス契約が、特定継続的役務提供(特定商取引に関する法律第41条第1項第1号)に該当する。相手方が申立人に交付した書面は、同法第42条第2項に規定する記載事項を満たしていないことから、同法第48条による解除(クーリング・オフ)に基づき、相手方は、申立人が相手方に契約代金として支払った49万710 円を、申立人に対して返還する旨などが盛り込まれた。
 
 東京都では消費者に対して、広告や勧誘時に聞いたコースの期間・回数と実際の契約内容が一致しないこともある。長期間にわたる契約は慎重に、複数の事業者を比較して考えるよう注意を促した。
 また、脱毛エステへの関心が高い20歳代、成人になったばかりの18歳、19歳もトラブルに巻き込まれる恐れがある。「契約してしまっても、クーリング・オフできる場合があるため、おかしいと思ったとき、トラブルになったときは、消費者ホットライン(電話188番)に電話を」と呼び掛けている。

【藤田 勇一】

東京都のホームページ

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