SGL、マテハン導入で約37%省人化 キューサイ、注文から配送までのリードタイムが短縮
佐川グローバルロジスティクス㈱(京都市南区、松本秀一社長、以下SGL)はこのほど、ヘルスケアの物流現場でマテハン導入により約37%の省人化を実現したと発表した。
同社は、SGLの物流センター「福岡営業所」(福岡県糟屋郡粕屋町)内のキューサイ㈱(福岡市中央区、佐伯澄社長)の物流現場において、最新のマテハン(マテリアルハンドリング。物流業務を効率化・自動化するために使用する機械の総称)を導入したオペレーションを7月から開始した。
物流業界では慢性的な労働力不足が続く一方、多様化する取扱商材への対応や生産性向上による効率化が求められている。また、キューサイ㈱においては、年々増加するEC注文への迅速な対応と顧客満足度向上のためのサービス強化が課題にあった。
これらの課題を解決するために、SGLはこれまでの物流現場設計で培ったノウハウをもとに、PaLS(Packing and Labeling System:自動封函機+送状貼付機、㈱タクテック製)とマルチフリクションフィーダー(DMT Solutions Japan㈱製)の2種類のマテハンを導入した。これらを導入することで、これまで人の手で行っていたチラシの投入、梱包、送り状の貼付といった作業を自動化した。
これによる省人化効果は約37%、処理能力は従来の6倍に向上し、生産性向上を実現。さらに、処理能力の向上により、キューサイ㈱のECサイトでの注文から配送までのリードタイムが短縮され、顧客満足度の向上にもつながっているという。
SGLは、物流課題の解決に向け、これからもさまざまなロボティクスの導入を進め、これまで蓄積したノウハウを活用することによる生産性の向上に加えて、新たなソリューションを提案できるようDXを推進し、クライアントの経営課題に物流を通じて最適解を提案するとしている。
(冒頭の写真:PaLS/同社リリースより)