素材情報DB、届出資料に活用可能? 【機能性表示食品】医薬健栄研、安全性情報に限り利用歓迎
健康食品の安全性・有効性情報サイト(HFNet)を運用する国立研究開発法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」の担当者が27日、都内で講演し、同サイト内の「素材情報データベース」に掲載されている二次情報の利用方法などについて説明した。事前に申し出ることを前提に、安全性に関わる情報に関しては、機能性表示食品の届出資料に利用されることを歓迎する考えを述べた。同DBは昨年6月に刷新。掲載情報の商用利用は困難と理解されていた。
安全性、幅広い情報収集を促す
同研究所でHFNetの構築や運用などを担当する食品保健機能研究センターの小堀真珠子センター長が、27日開幕の食品関連展示会『ifia/HFE JAPAN 2026』(㈱食品化学新聞社主催)で開催されたミニシンポジウムに登壇。シンポは、「機能性表示食品届出資料における安全性情報収集の考え方」をテーマに、健康食品業界団体の(一社)健康食品産業協議会(JAOHFA、川久保英一会長)が催した。
HFNetの素材情報DBは、サプリメントなど健康食品に使用する原材料や成分に関する有効性、健康被害、相互作用の3つのDBで構成されており、現時点の収載素材数は「二百数十」(小堀氏)。
同氏は講演で、「データの無断転用や引用、商用利用目的での利用は厳禁」だが、安全性に関わる健康被害および相互作用の両DBに掲載されている情報の引用や商用利用に関しては例外だと説明。「(事業者が)機能性表示食品における安全性情報として(健康被害・相互作用DB収載情報を)ご利用いただくことは、より広く情報を収集し、信頼できる情報発信につなげていただくという意味で、非常に重要であると考えている」と述べ、業界関係者に対して、「ぜひ利用していただきたい」と呼びかけた。
ただし、利用には、素材情報DB上の問い合わせフォームを通じた事前の問い合わせと連絡が必要となる。連絡事項は、①機能性表示食品の届出に利用する旨、②利用者(会社名)、③届け出る製品の内容(製品名含む)、④利用するDBの種類(健康被害DBまたは相互作用DB)、⑤利用部分の文章──の5項目だという。回答までの期間について小堀氏は、「個別対応で速やかに作業する。1週間程度を見ていただければ間違いない」と述べた。
現行の素材情報DBは、利用が一時的に停止された2023年3月末以前のそれとは異なる。シンポでJAOHFA関係者が投げかけた、「ナチュラルメディシン・データベース(NMDB)から規約違反を指摘されることはないか」の商用目的利用上の疑問に対して小堀氏は、「(NMDB上のデータを要約した情報は)現在のデータベースには一切ない」と述べた。
旧素材情報DBは2023年3月末に運用が休止。NMDBの利用契約の範囲を超えた情報の要約・掲載が発覚したためだ。これにより、機能性表示食品の機能性関与成分の安全性に関する二次情報としての利用もできなくなっていた。
現行の健康被害および相互作用DBの情報源は、「PubMed」「医中誌」に掲載の原著論文をはじめ、症例報告や会議録とされている。今後、機能性表示食品の届出や届出後の自己点検などを行う際に確認しておくべきDBに改めてなりそうだ。
【石川太郎】
(冒頭の写真:ifia/HFE JAPAN 2026内でJAOHFAが開催したミニシンポの様子。5月27日、東京ビッグサイト)

