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消費者庁、第3回消費者契約法検討会開催 脆弱性配慮や継続契約規律巡り意見交換

 消費者庁は22日、第3回「現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会」を開催した。会合では、ワーキンググループ(WG)が計8回の議論を経て整理した論点について検討を行い、消費者の脆弱性への配慮、継続的契約の解約・変更ルール、解約料規制の在り方などを巡り意見交換した。委員からは、抽象的なプリンシプル規定の具体化や、地域見守りネットワーク強化の必要性なども指摘された。

脆弱性配慮と新たな民事ルール

 会合ではまず、山下純司座長代理がワーキンググループの論点整理を報告した。
 「消費者の多様な脆弱性への対応」としては、事業者や関係主体が果たすべき役割を示す「プリンシプル(行動規範・行動原則)」の導入を提案。ミニマムスタンダードとして、「契約締結判断を困難にしないこと」、「消費者の財産状況悪化により生活を著しく悪化させないこと」を提示した。

 ベストプラクティス(配慮することが望ましいこと)としては、「契約締結判断を適切にすること」、「契約内容を消費者の目的・生活・財産状況に適合させること」を示した。
 また、深刻な結果から消費者を救済する仕組みとして、深刻な結果から消費者を救済する方策として、一定の場合に解除権を含む新たな民事ルールを検討する論点も提示した。

 継続的契約に関しては、解約妨害の禁止、合理的な離脱方法の提供、契約変更時の事前通知義務、消費者死亡時の対応手順説明などを巡る規律整備を提案した。
 さらに、個人情報や時間、アテンション(注意・関心)などを提供するデジタルサービスについて、消費者契約法の対象に含まれる場合があることを確認する規定の導入も論点として示された。

 解約料については、複数の合理的価格プランを提供している場合の扱いなどを整理したA案と、原状回復賠償相当部分とそれ以外で立証責任を分けるB案の2案を提示。既存の説明義務規定の拡充も選択肢として示した。

 委員からは、脆弱性配慮規定について概ね賛同が示された一方、「事業者が脆弱性をどこまで確認できるか」、「悪質事業者による脆弱性情報の悪用をどう防ぐか」といった課題も指摘された。 委員からは、抽象的なプリンシプル規定について、ガイドラインや官民協議会を通じて具体化していく必要性を指摘する意見も出た。

継続契約・解約料巡り慎重論も

 継続的契約を巡っては、二之宮義人委員が「継続的消費者契約」の定義を明確化する必要性を指摘。特定継続的役務提供に限定された現行制度では対応できないトラブルが多いとして、一般的規律の必要性を主張した。

 また、月額契約などへの一律通知義務については慎重論も出され、複数年契約など消費者への影響が大きい契約類型に限定すべきとの意見があった。
 解約妨害禁止については、禁止行為のブラックリスト化やホワイトリスト化を求める声が上がったほか、適格消費者団体による差止請求との関係から、禁止行為の範囲を客観的に明確化すべきとの指摘も出た。

 さらに、論点整理では「地域のネットワーク」の重要性にも言及。委員からは、消費者安全確保地域協議会(地域見守りネットワーク)が全国約1,500自治体のうち約500程度にしか整備されていない現状が報告され、機能強化の必要性が指摘された。

 離島や中山間地域、人口減少地域では、地域コミュニティ自体の維持に懸念があるとの声も上がり、座長は「消費者契約法の問題を超えた日本の重要な政策課題」と位置付けた。
 会合では、三重県鳥羽市における高齢者見守りロボット活用事例も紹介され、ITやロボットを活用した見守り施策の必要性についても意見が交わされた。

 事務局は、今回の議論を踏まえて今後の論点整理を進める方針を示した。

【田代 宏】

配布資料はこちら(消費者庁HPより)

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