航空燃料SAFへ、世界陸上と連動 東京都が家庭用食用油の回収キャンペーン
東京都は、東京2025世界陸上の開催を契機に、家庭から排出される使用済み食用油を回収するキャンペーンを開始した。回収された油は、持続可能な航空燃料(SAF)の原料として精製され、羽田空港をはじめとする国内の空港で航空機の燃料として使用される予定。
同キャンペーンは、東京2025世界陸上財団および区市町村と連携して展開されており、都内約80カ所の回収所に加え、東京都庁第一本庁舎2階北側の展示スペースにも新たに回収所が設けられた。都民に向けて協力を呼びかけるとともに、都庁の職員食堂などで発生する使用済み食用油も併せて回収する方針だ。
使用済み食用油は、従来廃棄物として扱われることが多かったが、近年ではSAFの有望な原料として注目されている。今回のキャンペーンでは、集められた油が大阪府堺市にある国内初の大規模SAF製造所に運ばれ、精製後に航空燃料として再利用される流れとなっている。
また、キャンペーンの広報活動としては、東京2025世界陸上アスリートアンバサダーである北口榛花選手や、大会公式マスコット「りくワン」が登場するプロモーションを実施。9月の大会開催に向けて、持続可能な移動手段であるSAFの意義を広く発信していく。
回収キャンペーンは、10月31日まで実施されている。都庁舎の回収受付は、平日が午前9時30分~午後5時30分まで、土・日・祝日は午前11時~午後6時までとなっているが、7月から10月の土・日・祝日は平日と同様の受付時間となる。
詳細はこちら(東京都HPより)
(冒頭の画像:都内80カ所の回収所に掲示される大会マスコット「りくワン」のステッカー)