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日本の機能性表示制度について解説 GNG武田氏、台湾の健食関連展示会で講演

 ㈱グローバルニュートリショングループ(GNG/東京都豊島区、武田猛社長)は26日、きょう29日まで台湾で開催されている展示会「Bio ASIA TAIWAN Exhibition 2024」(25~28日開催予定から変更)で、「機能性表示食品制度と市場の概要」をテーマに講演を行った。同展示会は、台湾最大規模を誇る医薬品や健康食品関連の展示会。講演には台湾企業35社が参加。関係者の話によると、台湾企業の機能性表示食品制度への関心はとても高いという。

 講演したGNGの武田社長は、まず初めに機能性表示食品制度の概要と届出状況について説明。6月28日時点で届出件数は6,845件、うち臨床試験による機能性評価が265件、研究レビューによる機能性評価が6,615件となっている。形状別では、サプリメント形状のものが3,766件、加工食品が2,862件、生鮮食品が217件(撤回されたものを除く)と説明した。
 機能性表示食品の売上は、2016年の304億円から拡大し続け、23年は6,865億円、24年(予測)は7,350億円(㈱富士経済)となっている。武田氏は、ヘルスベネフィット別に見ると、生活習慣病予防(16種類)が最も多く、サプリメント形状・加工食品・生鮮食品と合わせて4,057件、次いで整腸が864件、肌の健康が764件、機能性関与成分別では、GABAが最も多く1,009件、次いで難消化性デキストリンが322件、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが303件となっていると説明した。


小林製薬の事件から得られる教訓は大きい 

 武田氏は、小林製薬㈱の「紅麹サプリメント」による健康被害事件について、その概要や法的・規制的対応、社会への影響などを解説。「日本国内外の健康食品業界に警鐘を鳴らすものとなり、消費者の製品に対する安全性への関心を一層高めることとなった。製品の安全確保に関する規制の強化が求められるようになり、業界全体の品質管理基準が見直される契機となった」と話した。
 日本市場に参入を検討する海外の事業者にとって同事件から得られる教訓は大きいとして、「製品の安全性と品質管理の徹底、透明性の確保、日本の規制環境への適応が成功の鍵。これらの点を特に留意し、日本の規制当局との密接な連携とコミュニケーションを保つことが重要」と話した。

 また、武田氏は「逆算式商品開発の重要性」について解説。「売れる機能性表示食品を開発するに当たり、どの訴求、素材・成分でビジネスを行うのかを検討し、その上で既存商品の見直し、あるいは新商品開発を行うかを決定する。その結果に基づき製品仕様を決定し、どのような機能性表示を行いたいのかさまざまな視点から検討する。表示の仕方によってターゲットやコミュニケーションの内容も変わってくるため、可能な機能性表示の幅や深さを意識しながら訴求ポイントやターゲットを考えることが最初のステップだ」と話した。

 最後に、「機能性表示食品制度は変化、進化、高度化している」として、「消費者庁が実施した検証事業報告書は、その後の届出書類の確認内容に大きな影響を与えている。ガイドラインだけでなく質疑応答集や事後チェック指針なども精読し分析が必要。とは言え新成分や新機能が必ずしも難しい訳ではない」と話した。

【藤田 勇一】

(冒頭と文中の写真:講演の様子、下の写真:同展示会の様子/いずれもGNG社提供)

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