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小林香料が提案する「差別化コラーゲン」 ピリジノリンを規格化した新規製品で市場参入

 小林香料㈱(東京都中央区、小林正幸社長)がコラーゲンペプチドの原材料販売に乗り出す。販売するのは、コラーゲンの産生を促進させるなどの生理機能があると報告されているコラーゲン特有のアミノ酸の一種、ピリジノリンの含有量を規格化したもので、特許権(第7161177号)で保護された独自素材になる。

コラーゲンに含まれる架橋物質

 同社は、香料や医薬品中間体などの他に機能性食品素材の製造販売を手がける。機能性食品向けの主要素材は、機能性表示食品向けの原材料としても販売しているHMB(3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)。他に、昨秋から、NMN(β-ニコチンアミドモノヌクレオチド)の製造販売を始めた。

 HMB、NMNに続く機能性食品素材として製造販売を始めるコラーゲンペプチドは、「ピノリッチコラーゲン」の製品名で売り出す。この製品名は、「通常のコラーゲンペプチドでは製造過程で除去されがちなピリジノリンが豊富に残されている」(同社化成品営業部)ことにちなんで名付けたもの。日本国内の協力工場で生産し、小林香料のブランドで販売する。

 同社によれば、ピリジノリンとは、コラーゲンに含まれる架橋物質。生体内のコラーゲン分子は、三重らせんが架橋された構造を持つことを特徴とするが、その架橋部分の構造体がピリジノリン(ピリジノリン骨格)。生体内のコラーゲンが分解されることで放出される。

コラーゲン産生促進機能が報告

 生理活性を持つことも確認されているという。ピリジノリンは、細胞の表面に存在する「RAGE」という受容体に特異的に認識されることで、「コラーゲンが分解したことを知らせていると考えられる」と同社。それによってコラーゲンの産生が促進されることが、国内の研究チームによって確認されている。この研究チームは、ピリノジリンが骨の形成に関わる破骨細胞の分化を抑制し、骨形成を促進させる可能性も明らかにした。コラーゲンは、骨にも多く含まれる。

 同社は、牛骨を原料とするかたちで、ピリジノリンを1グラムあたり240マイクログラム以上含むコラーゲンペプチドを開発した。一般的なコラーゲンペプチドに比べてキロ当たり価格は高まるものの、「コラーゲン産生のスイッチを押す、特殊なコラーゲンペプチドとして提案していきたい」(同)と話している。

【石川太郎】

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