大豆イソフラボンとラクトビオン酸 同時摂取で肌機能改善が示唆 フジッコとダイセルが共同研究
機能性食品素材の大豆イソフラボンとラクトビオン酸を合わせて摂取すると、角層水分量や皮膚粘弾性など、肌の機能が改善される可能性のあることが、ヒト試験で確認されたという。
大豆イソフラボンの原材料販売などを手掛けるフジッコ㈱(神戸市中央区)と、ラクトビオン酸を販売する㈱ダイセル(大阪市北区)の共同研究結果。きょう(10日)から12日まで開催される第76回日本栄養・食糧学会大会で発表(一般演題)する。
ラクトビオン酸は、乳糖から作られる機能性糖質の一種。カルシウムなどミネラルの体内吸収率を高める機能があるとされる。また、大豆イソフラボンと合わせて摂取することで、イソフラボンから変換されるエクオールの産生を高める可能性のあることが動物試験等で確認されている。
機能性表示食品の届出目指す
フジッコの発表(7日)によると、今回のヒト試験では、健康な女性33人を対象にした予備試験と、肌の乾燥が気になる女性70人を対象にした本試験の2つを実施。本試験の結果、大豆イソフラボンとラクトビオン酸の併用摂取により、イソフラボンの吸収が促進され、角層水分量、経皮水分蒸散量、皮膚粘弾性といった肌機能の改善が示されたという。
研究成果は学術誌(薬理と治療)に掲載済み。フジッコでは今後、今回の研究結果を活用して機能性表示食品の届出を目指し、ダイセルと協力して素材の拡販に努める、としている。