大正製薬㈱（東京都豊島区、上原茂社長）このほど、新たに臨床試験で、「ボタンピエキス」と「ブラックリバースペプチド１」の組み合わせによる、白髪への有用性を確認したと発表した。

　同研究成果は、5月18日～20日に、米国ポートランドで開催された米国研究皮膚科学会（Society for Investigative Dermatology : SID）、6月10日～11日に有楽町朝日ホールで開催された第47回日本香粧品学会で発表された。

　同社はこれまで、細胞実験などでボタンピエキスが白髪を黒髪に戻す可能性、さらにブラックリバースペプチド１がボタンピエキスの白髪を黒髪に戻す作用を増強する可能性を発表してきた。

　実験は、成人男性27人を対象とし、ボタンピエキスとブラックリバースペプチド１の使用による毛髪色の変化について、機器評価（色差計）、専門家（皮膚科医師、毛髪診断士）による観察評価を、使用6カ月後まで行った。

　その結果、色差計による客観評価で、使用後1カ月から有意な黒色化が確認され、3カ月、6カ月でさらに黒色化することが確認された。また、専門家による観察評価でも、使用後3カ月で被験者の33.3%、6カ月63%の改善が確認された。さらに、改善した症例では、根元から約3cmが黒色化していることが確認されたという。

　同社は今後も、白髪だけでなく、薄毛、髪質など、頭皮・毛髪に関わるトータルでのヘアケア研究を進める。また、今年度は、共同研究先である弘前大学主催の「令和４年度岩木健康増進プロジェクト健診」に参加し、毛髪領域において頭皮・毛髪、皮脂に関する豊富なデータを取得した。これらヘアケア研究の成果を活用し、生活者のより豊かな暮らしの実現に貢献するとしている。