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乳酸菌・ビフィズス菌入り調製粉乳の安全性評価に着手~食品安全委員会

乳酸菌やビフィズス菌を添加した乳幼児用の調製粉乳の安全性を評価するため、食品安全委員会は24日、「菌末を原材料として使用する調製粉乳に関するワーキンググループ」の初会合を開き、検討に着手した。2020年度末までに結論を出して、厚生労働省へ答申する。

 ワーキンググループの座長に、専門委員の脇田隆字氏(国立感染症研究所所長)が選出された。座長代理には、専門委員の豊福肇氏(山口大学共同獣医学部獣医学科教授)が就いた。

 国内事業者からの乳酸菌・ビフィズス菌を添加した調製粉乳の承認申請に関する相談を受けて、厚労省では薬事・食品衛生審議会の合同部会で検討し、審査事項(案)を取りまとめた。厚労省は食品安全委員会に対し、(1)審査事項(案)の項目が適切か、(2)それ以外に必要な項目の有無――などについて、安全性の評価を諮問した。

 審査事項(案)では、添加する菌株について、国内で乳幼児向け食品として使用実績があるBifidobacterium属菌またはLactobacillus属菌であり、属・種・菌株が遺伝学的に同定されているものと規定。申請者は、販売対象月齢の健康な乳幼児を対象とした二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験によって、菌末添加の目的を明確にするとしている。

 乳幼児用の調製粉乳には、母乳の代替として利用できる乳児用調製粉乳と、離乳食で栄養を補うための調製粉乳(フォローアップミルク)がある。初会合では、まずフォローアップミルクについて審議が行われた。審査事項(案)で定めた菌株が既に国内で乳児用食品に使用されていることや、国内外で健康被害が報告されていないことから、「菌株が添加されたことによるヒトへの健康影響は無視できる程度と考えられる」と結論づけた。

 一方、母乳の代替として利用される乳児用調製粉乳については、乳児と成人の腸内細菌叢が異なり、乳児を対象とした安全性に関する科学的エビデンスが乏しいことから、時間をかけて慎重に審議することとなった。

(写真:24日午前に開かれたワーキンググループの初会合)

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